英文法を100%理解することを目標に、各単元を細かく徹底的に解説する【英語が得意な人が確実に押さえている英文法】シリーズ。(これまでのトピック・関連記事を振り返りたい方は↓のリンクからどうぞ!(^^)/)
❖英語が得意な人が確実に押さえている英文法【基礎編① 文型】
❖英語が得意な人が確実に押さえている英文法【基礎編② 語・句】
❖英語を母国語のように使いこなしたい方必見の勉強方法~文法編~
❖英語が得意な人が確実に押さえている英文法【基礎編③品詞 – 名詞】
❖英語が得意な人が確実に押さえている英文法【基礎編④ 品詞 – 冠詞】
基礎編第5弾は代名詞(pronoun)をテーマに、
【Part1】
①I, he, sheのような人称代名詞
②mine, his, hersのような所有代名詞
【Part2】
③this, that, suchのような指示代名詞
④one, some, eachなどのような不定代名詞
について解説していきたいと思います。(※whose, whichなどの関係代名詞や疑問代名詞は、関係詞・疑問詞として改めて紹介するので今回“代名詞”という括りで触れないことを予めご了承下さい。)
まずはさらっと復習!品詞とは?
日本語や英語だけでなく全ての言語を学ぶ上で必ず理解しておくべきポイントが『品詞』。前回記事『❖英語が得意な人が確実に押さえている英文法【基礎編③品詞 – 名詞】』では詳しく説明しましたが、ここでもう一度簡単に『品詞の基本情報』を振り返りましょう。
◆文法的な機能や形で単語や句を見分けるための“ラベル”
◆大きく分けて8種類の品詞が英語に存在(名詞 / 冠詞 / 代名詞 / 形容詞 / 副詞 / 動詞 / 前置詞 / 接続詞 )
人称代名詞(personal pronoun)
※斜線は性別が男女どちらでも構わないという意味を表します。
人称代名詞とは、文中の話し手、聞き手、それ以外関係する人や物などを指す名詞です。この人や物などが文中で使われる場所(主語、目的語)、話し手との関係性(話し手自身なのか、自分達とまとめることができるのか など)、その人や物の数や性別によって使われる語が異なります。(上図参照)
◆人称・・・文中で使われている人称代名詞が文中でどのような立場であるのかを表す。
・1人称:話をする自分(達)側 (例:I(私は)、we(私たちは))
・2人称:話をする目の前の相手(達)側 (例:you(あなたは、あなたたちは))<
・3人称:話をする自分(達)・目の前の相手(達)以外 (例:he(彼は)、she(彼女は)、it(それは)、they(彼らは)、人の名前(例:Mary, Tom))
◆格・・・それぞれの人称代名詞の文中において主語/目的語として扱われるのか、それとも何か所有している状態を表すのか、などこれらの機能を表す形式。
・主格→人称代名詞が主語として使われる時。 例:I go to school.
・所有格→「誰々の~(名詞)」と説明する時。 例:My sister runs fast.
<注意点>
・<冠詞+所有格+名詞>の形は使えない!冠詞と所有格は同じ文中ではどちらか一方しか使えない。
例:
(誤)That is the my wallet.
(正)That is my wallet.
・目的格→人称代名詞が目的語として使われる時。 例:She called me.
3人称単数”it”の用法
日本語では「それ」と訳されることが多いこの“it”ですが、英語において非常に便利な言葉である分用法がとても多いことが難点。ここでは人称代名詞としての“it”の用法を確認していきましょう。(※強調構文や主語を指すitの用法などはここでは説明しません。)
◆天候・寒暖・季節、距離、日時・曜日・期間などを表す時
例:
It is getting hot in Sydney. (シドニーは暑くなってきています。) <寒暖>
It’s 3kms away. ((それは)3キロ離れています。) <距離>
It’s Spring in Japan while it’s Autumn in Australia. (オーストラリアの季節が秋の時、日本は春です。) <季節>
<ポイント>
☆“it”を「それ」と訳す癖をなくそう!
⇒上記の用法上“it”は主語として使われていますが、文章としてはあくまでも“it”の後に続く『getting hot in Sydney』のような部分がよりパワフルで意味を持つため、“it”をわざわざ「それは」などと訳す必要はありません。
“3単現”に気を付けよう!
①主語がhe, she, it, または人の名前などの3人称
②上記で挙げた3人称が単数(=1人)
③動詞が現在形
⇒動詞の現在形に「s」または「es」がつく!
この3つの条件が全て揃った時、動詞の形が変化します。そのため、ライティングのように私たち自身で文章を作って表現しなければならない場合、文脈に沿った動詞がわかっていても「“3単元”で動詞の形が変化する」ことを理解していないまま動詞の形そのままで書いてしまうと減点対象となってしまうので必ず覚えておきましょう。中学英語はこのように理解してしまえば簡単な内容だけど、英語を使いこなすために覚えておくべきポイントをたくさんカバーしているので、実は英語習得には非常に重要で不可欠な単元であると幅広く支持されているのです。
所有代名詞
◆格所有代名詞格・・・「(人称代名詞)のもの」という意味。格所有代名詞の後ろに名詞を伴うことはない格ので、基本的には所有代名詞で文章が終わる。 例:It is mine. (それは私のものです。)
<ポイント>
・所有代名詞を使うことによって、文中に既に出てきた名詞を省略することができる。
例:Whose mobile phone is this? – That is mine, thank you!
(この携帯誰の? ― 私のです。有難う!)
⇒上の例文で使われている“mine”は“my mobile phone”と言い換えることができます。英語は同じ文中、もしくは違う文でも話している内容が変わらず誰もが分かっている状態なら一度使われた語を使うことを避ける傾向にあります。日本語でも、「この携帯誰の?」と聞かれて、「それ私の携帯です!」と言うことはできるけど、「私のものです!」とも言いますよね。所有代名詞はこの特性を持ち、さらに1~3人称までの代名詞を変化させた形で「~のもの」という意味を表します。
<その他の用法>
◆<of+所有代名詞>の形を用いる⇒<所有格+名詞>と同じ意味。
例:
They are friends of mine.
They are my friends.
⇒どちらも「彼ら(彼女達)は私の友人です。」という意味。
意味上は全く同じなこの2つの文ですが、ちょっとした違いを指摘するとしたら、<of+所有代名詞>(上)を使う方がよりフォーマルなので、ライティングのテストや論文などを書く際はこちらの用法を使うことをお勧めします。
◆慣用句・定型文の一部
2語以上の語が結び付いて1つの意味を持ち、手紙の結びの文や会話でよく使われる決まり文句のようなもの。それらの一部に所有代名詞が使われることがあります。
例:
Sincerely yours, (Yours sincerely,)
Respectfully yours,
Truly yours,
⇒これらは全てフォーマルな手紙の結びの句として使用される慣用句です。どれもyoursを使っていることが共通していますが、この慣用句が全て意味することは“I am your most humble and obedient servant.”(私はあなたの最も慎み深く、従順な存在であることをここに示します。)と、かなりへりくだった表現であることがうかがえます。
おわりに
代名詞の中でも特に人称代名詞と所有代名詞は「アイ・マイ・ミー・マイン♪」とリズム良く覚えることができるため初めて習う単元ではないですよね。ただ、注意が必要なのがそれぞれの格の違いを知ること。主語になるもの・目的語になるものの判別といったこんな基礎的なことでも、この先複雑な単元に進んでいくと忘れてしまったりそれぞれが混ざってややこしくなってしまうことが実は多いんです。英文読解において大切なことは「誰がどうした」という文、つまり何かアクションを起こす側と起こされる側の両方をきちんと理解することが簡単なことのようで実は難しく、レベルが高くなればなるほどわかりにくくなっていきます。大は小を兼ねるという言葉が表している通り、基礎さえ押さえておけば基礎レベルで得た知識は応用できると常に心構えておきましょう。次回は応用レベルともいえる指示代名詞・不定代名詞について紹介・解説します。
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