今回は、2013年のディズニー映画で、世界的にも大ヒットとなった『アナと雪の女王』(原題: FROZEN)をテーマに、その中に出てくる英語表現や英会話に使えるフレーズを紹介します。
ご覧になった方も多いかと思いますが、この作品の原作はハンス・クリスチャン・アンデルセン (Hans Christian Andersen)の童話『雪の女王』 (The Snow Queen)ですが、内容は全く異なったものとなっています。主人公はアルンデラ王国 (Arendelle)の姉妹 (姉:エルサ、妹:アナ)で、長女のエルサは触れたものを凍らせる力を持っていました。姉妹はとても仲が良かったのですが、エルサの魔法でアナが危険な目に遭い、エルサはアナを避けることとなったところから物語はスタートします。
『アナと雪の女王』(原題: FROZEN)から学ぶ英語フレーズ①
We used to be best buddies. And now we’re not. I wish you would tell me why.
(昔は仲が良かったのに。今は違うわ。教えてどうしてなの。)
ここは、エルサに突然会えなくなってしまったアナが歌いながら、姉と遊びたい気持ちを伝えている場面です。
冒頭の“used to be…”は過去の習慣「(以前は)よく・・・したものだった」や過去の状態「(以前は)・・・だった」の意味で使われ、その後にはbuddies (単数形はbuddy)という“friend”のよりカジュアルな「仲間」という意味の単語が使われています。
最後の部分も仮定法の表現を使い、「なぜなのか(理由)を話して欲しいなぁ」という気持ちを表しています。
『アナと雪の女王』(原題: FROZEN)から学ぶ英語フレーズ②
Just watching the hours tick by. (時間だけが過ぎるのを見ているわ)
ここも、同様に歌いながらの台詞の箇所で、エルサに相手にしてもらえず、退屈しているアナが掛け時計に話かけるように歌われている場面です。
日本語でも、時計の音は「チクタク」と表現しますが、英語でも“tick tock”と言い、ここでは、動詞として“tick by”が用いられています。なお、イギリス英語においては、“tick”はアメリカ英語の“check”と同じく、いわゆるチェックマーク(✓)の意味でも使われます。
『アナと雪の女王』(原題: FROZEN)から学ぶ英語フレーズ③
I’ve been up for hours. (ずっと前から起きているわ)
ここは、18歳になったアナがエルサのcoronation (戴冠式)当日、起こされる場面の表現で、upは「起きている」という意味で使われています。他にも、イディオムとしてstay / sit up lateで「夜更かしをする」という意味になります。
『アナと雪の女王』(原題: FROZEN)から学ぶ英語フレーズ④
Don’t know if I’m elated or gassy. But I’m somewhere in that zone.
(緊張しているのか興奮しているのか分からないけど、きっとそんな感じ。)
③同様にcoronation当日のアナの気持ちを歌に乗せている場面で、“elated”と“gassy”という形容詞が使われています。“elated”は“very happy and excited”、“gassy”は「おしゃべりの」という意味です。その後では、“somewhere in that zone” (そういった(気持ちの)ゾーン (領域)のどこか)と言葉にしがたい気持ちを表現しています。
『アナと雪の女王』(原題: FROZEN)から学ぶ英語フレーズ⑤
I can’t wait to meet everyone…. (早くみんなに会いたいわ)
(GASP) What if I meet THE ONE? (運命の人に会ったらどうしよう?)
ここも同様にアナが独り言を言っている場面で、“I can’t wait to…” (・・・するのが待てない)という表現、そして、台詞にはありませんが、びっくりした時に「ハッと息をのむ」“gasp”の後で、“What if I meet THE ONE?”と続きます。ここは、non-nativeにとって難しい冠詞の用法のところですが、ここで、“a one” 「(たくさんある内の)どれか1人」ではなく、“the one” 「唯一の人→運命の人」となっているのは、大文字で書かれていることからも分かるように、aとtheの違いを感じられる箇所だと思います。
『アナと雪の女王』(原題: FROZEN)から学ぶ英語フレーズ⑥
This is awkward. Not you’re awkward, but just because we’re — I’m awkward.
(ぶざまね。あなたじゃなくて、私がよ。)
ここは、初めてアナがハンス王子に出会い、海に落ちそうになったところを助けてもらった場面で、“awkward”という単語が使われています。これは、“making you feel embarrassed” (ぎこちない、ぶさまな)という意味で使われ、たとえば、“She is still awkward with chopsticks.”といえば、「彼女はまだ箸の使い方が下手です」という意味になります。また、その後は、否定の倒置構文が使われ、「あなたではなくawkwardなのは、私の方」と伝えています。
『アナと雪の女王』(原題: FROZEN)から学ぶ英語フレーズ⑦
Well, he was sprightly. (活発な方ね。)
ここは、初老のウェーゼルトン公爵 (The Duke of Weselton)とのダンスを終えたアナに対し、エルサが語りかける場面で、“sprightly”という単語が使われています。通常 -lyが語尾に着く単語は副詞として使われることが多いですが、これは形容詞として、「(特に老人に対して用いて)活発な」という意味で使われています。
『アナと雪の女王』(原題: FROZEN)から学ぶ英語フレーズ⑧
I’ve never been better. (気分最高よ。)
ここも⑦と同様の場面で、エルサに対し、アナが “I’ve never been better.” (これ以上いい気持ちになったことは一度もない→最高の気分だわ)と伝えています。
『アナと雪の女王』(原題: FROZEN)から学ぶ英語フレーズ⑨
Elsa and I were really close when we were little. But then, one day she just shut me out, and I never knew why.
(エルサと私も子どもの頃は仲良しだったけど、ある日突然、私を拒絶したの。)
戴冠式を抜け出し、再び会ったハンス王子に対し、アナが気持ちを告げる場面で、“close” (形容詞として使う時は /klóʊs/と発音します)「関係が近かった→仲良しだった」と話します。その後、“shut out”という動詞句で「(私を)閉め出した」と言います。また、この表現は野球好きの方には、「完封する」という意味でも使われているので、聞いたことがあるかもしれません。似たような動詞句に“shut up” (黙れ!)があるので、混同しないようにしないといけませんね。
『アナと雪の女王』(原題: FROZEN)から学ぶ英語フレーズ⑩
You and I were just meant to be. (あなたと私は運命の二人。)
ここも⑨の話の続きで、アナとハンス王子が声を合わせて歌う場面で聞かれる表現です。“be meant”と使われ、「~になる運命である」と訳され、“They are meant for each other.”であれば、「お似合いの二人」などとも訳されます。
『アナと雪の女王』(原題: FROZEN)から学ぶ英語フレーズ⑪
Elsa’s not dangerous. I’ll bring her back, and I’ll make this right.
(エルサは危なくなんかないわ。必ず連れ戻すわ。)
ここは、エルサが予期せず、魔法を使い(ここではsorcery (魔術)という単語が出てきていました)、周りを凍らせ始め、その場から逃げてしまった場面で、「姉のエルサを救えるのは、私しか居ない」、とアナがハンス王子に話す台詞です。“make this right”は“get this right”としても使われ、「正しく理解する→きちんと決着をつける」というようなニュアンスです。
いかがだったでしょうか。今回は冒頭の30分程度で聞かれる表現のみしか紹介出来ませんでしたが、ここまでだけでも、かなり多くの「身につけたい」「英語らしい表現」が満載だと思います。まだご覧になってない方はもちろんですが、以前にご覧になった方も、英語表現に着目しつつ、ご覧になってみてはいかがでしょうか。
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