ハリー・ポッターのハーマイオニー役としてブレイクしたイギリスの女優エマ・ワトソンが2014年に国連のHe For Sheキャンペーンで登壇したスピーチを一度は見たことがある方が多いのではないでしょうか。
留学やビジネスの現場で英語を使う場合、英語でのスピーチやプレゼンテーションは避けて通れません。母国語である日本語でも緊張するスピーチやプレゼンテーションを成功させる方法とはなんでしょうか。
今回は有名なエマ・ワトソンのスピーチから英語のスピーチの原則を学んでみましょう。
エマ・ワトソンのスピーチから学ぶ英語スピーチの原則
いかがでしたでしょうか?内容まで全て理解するのは難しいかもしれませんが、皆さんの耳に入ってくるスピーチだと思います。それにはいくつかのスピーチのルールが含まれています。
ルール1.ゆっくり、正確に発音すること
スピーチ全体を通して、英語がゆっくりと話されていることに気がつかれたのではないでしょうか。エマ・ワトソンはもちろんイギリス出身の英語のネイティブ・スピーカーですから、もっと早く話すことは可能です。英語が非ネイティブの方が含まれている国連の場において、聴衆の理解のペースに合わせることは非常に大切だということでしょう。
これは、日本人が英語でスピーチをする時にも当てはまります。英語のレベルに関係なく緊張するとついつい英語を早口で話してしまう人がいます。ただし、ネイティブのような正確な発音ができないと、ネイティブでも英語を聞き分けるのが辛くなってしまいます。遅すぎるのは問題がありますが、落ち着いてゆっくりと正確な発音でスピーチやプレゼンテーションができるように心がけましょう。
ルール2.意味のある短い文節で切ること
エマ・ワトソンのスピーチでは、意味のある3〜5の単語を一つの文節として切っている箇所が多くあります。これも聴衆の理解を助けることに大きく貢献しています。英文では1センテンスが長くなってしまうことがありますが、文節できらずに一気に読まれてしまうと理解できない人が増えてしまいます。これは、マジックナンバーと言われる人間の短期記憶の限界が7ワードであることが影響しているとも言われています。3〜7単語の意味のあるフレーズを1単位として一拍あけることによって、スピーチをより理解してもらえるようになります。
ルール3.難しい単語や難解な文法を避けること
今回のスピーチでは、話し言葉でしか使わない表現(スラング)や難解な単語、文法が出てきていないことに気がついたでしょうか。日本の大学卒業レベルの英語力で7割以上の理解は可能なレベルではないでしょうか。
英語の試験と違い、英語のスピーチは英語力の高さをアピールする場ではありません。大切なことは間違いなく相手に伝えたい内容を理解してもらうことです。正しく使える英単語の範囲と聴衆が理解できるレベルの英単語や文法レベルを使うことが大切です。電子辞書や翻訳のツールを使ってスピーチ原稿を書いている人は特に気をつけましょう。日本語の意味をそのまま辞書でひくとネイティブでも知らないような難解な単語が出てくることがあります。極端にレベルが高い単語は使わないように類義語辞典(シソーラス)などで簡単な言葉を選ぶようにしましょう。
エマ・ワトソンのスピーチから取り入れたい英語表現
エマ・ワトソンの力強いスピーチの中から、日常会話に取り入れたい表現を集めてみました。
英文トランスクリプト全文 fromUN Women:Emma Watson: Gender equality is your issue too
When at 18 my male friends were unable to express their feelings.
訳:18歳の時に男友達が素直に接してくれなくなった。というのが訳になります。
−是非覚えたい英語表現
男友達(全般) ”my male friends”
(人が)〜できない ”be unable to”
感情を表現する ”express ones feeling”
No country in the world can yet say they have achieved gender equality.
訳:ジェンダー格差のないことを達成した国は未だない。
−是非覚えたい英語表現
どの国も〜ない ”No country in the world”
〜を達成している “they have achieved”
No と can と yet及び現在完了形を組み合わせることによって、”〜をできたことは未だない”という表現になります。
My life is a sheer privilege because my parents didn’t love me less because I was born a daughter.
訳:娘に生まれたことで両親が愛情を注がないということをしなかったので、私の人生は本当に恵まれています。
−是非覚えたい英語表現
本当に恵まれている “a sheer privilege”
愛情を減らすことはしない “didn’t love me less”
In 1995, Hilary Clinton made a famous speech in Beijing about women’s rights.
訳:1995年にヒラリー・クリントンが北京で女性の権利について有名なスピーチを行った
−是非覚えたい英語表現
1995年に ”in 1995″
〜についての有名なスピーチを行った “made a famous speech about 〜”
I want men to take up this mantle.
訳:男性にこの大きな流れに従ってほしいと願います。
−是非覚えたい英語表現
〜に従う ”take up”
大きな流れ/役割 “mantle”
さいごに
いかがでしたでしょうか。英語のスピーチを聞くことによって英語の表現が身につくだけでなく、世界で起こっている様々な活動を知るいい機会となります。
こちらは日本語対訳付きの動画となります。意味を理解できたら字幕無しの動画を見てエマ・ワトソンのスピーチができるように練習してみると英語力向上の役に立ちますよ!
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