TOP画像参照:Art Gallery of New South Wales
ローカルの高校生たちによる優秀な芸術作品を集めた展覧会「アートエクスプレス」が、シドニーのNSW州立美術館で開催中です(4月25日まで)。水彩や油絵、写真、陶芸、彫刻、インスタレーションなど、クラシカルな手法のアートワークから現代美術の作品まで、プロ顔負けでびっくりすること間違い無しのハイ・クオリティーな展示会を覗いてみましょう!
アートエクスプレスって何?
毎年この時期に開かれる「アートエクスプレス」の展覧会。NSW州で恒例のこのアート展は、HSCという州の統一試験(日本でいうところのセンター試験のようなもの)のビジュアルアートの科目で優秀な成績を修めた生徒の作品展です。HSCは大学などへの進学のための試験なので、つまり作品展に選ばれた生徒たちは高校3年生。ただし、高校生の作品とあなどることなかれ、大人もびっくりするようなハイセンスな作品がたくさんそろっているのです。若く柔軟な発想とみずみずしい感性、というだけでなく、州立美術館に飾るにふさわしい作品ばかりです。
「Art(芸術)」と「Express(急行/表現する)」の2つの言葉をつなぎ合わせた展覧会のタイトル「ARTEXPRESS」は、さしずめアートの道を進む生徒たちの才能や努力による成長の急伸ぶりと、アートによって表現される彼ら自身、と言ったところでしょうか。
それでは以下、実際の展示作品のいくつかを見てみましょう♪
表現方法は色々!
会場に所狭しと並んだ作品は、実にさまざまな表現方法で作成されています。油絵、水彩画、ペン画、彫刻、陶芸、写真などの伝統的なアートフォームから、映像作品やインスタレーションなど現代的なものまで、作者である生徒たちが自分の表現したいものにぴったりの表現方法を選んでいるのが分かります。中には、自分の体にペイントをして油絵風に仕上げた様子を写真やビデオに撮った作品や、鑑賞者が作品の前を通るとビデオに撮られて作品の中に埋め込まれた小さなスクリーンに映し出されるというマシンのような作品もありました。
それぞれの作品には制作者によるコメントが付いており、「なぜそのテーマや表現方法を選んだのか」「制作はどのように進んだのか」などを彼ら自身の言葉で知ることができるのもうれしいポイントです。アート作品の背景を知りつつ、英語の勉強にもなって一石二鳥ですね。
こちらは写真を用いた作品。ただカメラで被写体を撮るだけでなく、被写体であるモデルそのものがオブジェのような、カラフルでおしゃれなアートワークです。
この作品は動物を描いたドローイングに数字が。これ、絶滅危惧種の動物のことを知ってもらおうと作った作品だそうで、右肩の数字は生存が確認されている個体数なのだとか。モノクロの線でシンプルながら緻密に描かれたカメたサイなどの動物たちは、自然の中を生きる生物の野性的な美しさを余すところなく表現していて、目を引く作品の1つでした。こんな風に、テレビや本とは違った形で問題提起をしたり、観る者に何かを考えさせてくれるのもアートの面白さですね。
ウェブサイトからも作品が観られる!
会場の出口にあたる場所には、壁一面にたくさんの絵が貼り出されていました。中には展示されていた作品のアイデアを書き留めたデザイン画のようなものもあり、作者たちの頭の中で作品がどのように構想され、形になっていったのか、その片鱗をうかがい知ることができます。
また、展示作品の一覧は、会場であるNSW州立美術館(The Art Gallery of NSW)のウェブサイトでも見ることが可能です。生で作品を見る迫力にはかないませんが、展覧会に行くことが出来ない人は以下のサイトから「All works」をクリックして、作品を覗いてみてくださいね。
<ARTEXPRESS 2020公式サイト>
https://www.artgallery.nsw.gov.au/exhibitions/artexpress-2020/
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