留学制度

「留学しよう」と思い立ってから実際に留学を決行するまでには、決めなければならないことがものすごくたくさんあります。中でも「留学期間」は、最も重要なことのひとつですね。期間によって留学費用も決まるものですが、費用の心配をしなくてよい人も含め、皆が気になるのは、「どのぐらい語学が上達するものなのか」ということでしょう。実際の語学の上達度は、留学前の予習と現地での取り組み方によっても大きく異なるものではありますが、現地で早く上達する対策も考えながら、一般的にどのぐらいの留学期間ならどのぐらい上達するものなのかの目安をご紹介してみたいと思います。

留学経験者は、留学期間をどうやって決めているものなの?

留学にもさまざまな形態がありますが、今回は「語学留学」に絞って考えてみたいと思います。
語学学校は、数週間の短期コースからある学校がほとんどですが、知識ゼロレベルの初級から上級者になるまでしっかり学ぶと、数年間通うようなこともできます。私が通ったアメリカ・ニューヨークの語学学校の例では、5週間のコースが一区切り(1ターム)で、受講申込み手続きをして授業料を支払う仕組みで、同じ手続きを繰り返せば、どのコース何回でも授業を受けることができました。このように、期間は自分で自由に決められることが多いと思います。私は社会人になってから語学留学を志し、当初は勤務先の会社を休職して留学する予定で、期間は「3ヵ月」と考えていたのですが、会社の事情が変わって退職することにしたため、「1年以上」に伸ばす決定を自分でしました。その後は、滞在費用の予算から必然的に期間が決まりました。現地で働くことはできないため、日本での貯金がすべての留学費用になります。学生ビザの有効期限は1年半で、できるだけ長く滞在したかったのですが、貯金が底をついた8ヵ月目のところで、帰国しました。

「留学期間8か月」で、英会話上達のほどは?

私の中で、英語を学ぶ目的のひとつは「海外旅行中に、言葉で困ることがなくなるようにしたい」というものだったのですが、これはクリアするレベルになりました。
例えば、地下鉄の車内や飛行機の機内で案内される乗り継ぎ情報の早口の英語も、聞き取って理解できるレベル、ホテルやレストラン、スパ、ショーチケットなども細かい希望を伝えて、なんでも思い通りに手配できて満足できるレベルです。また、スリに遭ったあと一人で現地の警察に行って、英語で手続きしてポリスレポートを作ってもらうこともできました。突発的なトラブルが発生しても、周りに何が起こっているのか尋ねて状況を把握したり、その場を切り抜ける対処方法を素早く見つけ出したりするための英語力はついたと、自信を持って言えます。ただし、これでビジネスでも使えるのかというと・・・使う言葉のジャンルが異なるので、ダメだと思っていました。

「1か月後」のときは、どれぐらい?

→「授業内容が、聞き取れる程度」

私の場合は留学出発前にリスニング特訓をして行ったため、授業の聞き取りは初日から全く支障がなかったのですが、リスニングが苦手だったという他の留学生の経験談を聞くと、1ヵ月目ぐらいでやっと、授業内容がストレスなく聞き取れるようになっているそうです。
なお、リスニングには問題なかった私ですが、1ヵ月目のときはまだ何が何だかよく分からず、学校から出される大量の宿題を毎日こなしながら、現地での生活環境を整えようとすることで精いっぱいでした。

「3か月後」のときは、どれぐらい?

→「現地での困りごとに、なんとか英語で対処できる程度」

それまでは日本人の「サブレット」を借りて生活していたのですが、3ヵ月目ぐらいのときにちょうど、現地のアパート契約をする機会がありました。英語の賃貸契約書は、読もうとしてもちんぷんかんぷんでした。
ただ、頼りにした日系不動産会社の担当者がよくない人で、入居審査にかかわる手続きは自分で英語でするしかない状況でした。現地の一般常識を知らないためたいへん苦労しましたが、アパートの家賃の支払い、ケーブルテレビやネット接続の契約なども、なんとか英語で自分でできるレベルになっていました。

「6か月後」のときは、どれぐらい?

→「リスニングはかなり上達。周りの雑談の内容もすっかり理解できる」

街で耳にする雑談なども、特に理解しようと意識しなくても「何の会話をしているか分かる」自分に気づいたのが、この頃でした。他の国からの留学生の友人たちとの意思疎通も問題なくできるようになっていましたが、日常生活で現地在住のネイティブスピーカーと接する機会はほとんどなく、「話せるようになったのか?」については、自信はありませんでした。

「1年後」のときは、どれぐらいか?

→「ネイティブレベルには程遠いが、日常会話はできる」

私の場合は帰国後の話になるのですが、留学して本格的に英語を学び始めた1年後ぐらいのときに日本で、英語が母国語の人と、プライベートで知り合う機会がありました。そしたらなんと、ほとんど問題なく会話ができるのです。テキストメッセージのやり取りも英語で抵抗なく頻繁にしていました。この人と親しくなったことで私は、帰国後も日常的に英語を使う環境を作ることができ、その後も自然にどんどん上達していきました。かなり長い英文も苦に思わずに作れるようになっていきました。それから2年後ぐらいのときには、海外旅行中「Can you speak English?」とふい話しかけられたとき、とっさに「Yes.」と口から答えが出るようになっていました。外国の映画やドラマも、英語字幕と英語音声で存分に楽しんでいます。

「留学すれば英語が話せるようになる」ではない。重要なのは取り組み方

留学先での上達度は、実際には大きく個人差があります。特に「聞き取って、理解できる」までは、「比較的すぐ」と言う人と「いつまでたってもできない」人は両極端に分かれます。
出発時の英語力がゼロに近ければ近いほど、現地では苦労することになると思っていてください。留学前はいろいろと忙しいものですが、できるだけリスニングの予習をすることは、おすすめしておきたいです。

なお、住環境が整った外国に「ただ住むだけ」では、言葉は使わなくても生活できてしまいます。この状態に身を置いただけでは、言葉は上達しましせん。
私のように現地に頼れる人が一切いない、生活環境をすべて自分で整えなければならない状態で外国生活を始める人は、早く上達するようです。
また、外国の大学進学の目標がある人も、上達が早いと言われています。どちらも「必要に迫られる」状況であることがポイントですね。

まとめ

「いついつまでに、こうなりたい」という明確な目標がない状態で留学することになる場合は、留学してからの勉強にもあまり身が入らない傾向があるようです。留学後にどうするか決まっていないなど、留学期間を自由に選べる人も、「急ぐ必要がない」ことが災いして上達に時間がかかることがあるようですので、注意が必要だと思います。

ただし、「周りは上達しているのに、なぜ自分はできないのだろう」と落ち込むことは、留学生全員が必ず経験します。ご紹介した期間どおりに上達しなかったとしても、落ち込む必要はないこと、ぜひ知っておいてください。いろんな方の留学経験談を読んで、まずは心豊かに留学生活を楽しむことをおすすめしたいと思います。

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