英語学習の際に文法の勉強が不可欠な理由!

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英語の勉強法

Photo by Aaron Burden on Unsplash
英文法を知らずして、英語を学ぶことは困難だと言わざるを得ません。
それを示す1つの例として、早速ですが以下の文を見てみましょう。

e.g.) There is a boy reading a book under the tree.

語順のままに英日対応をしつつ、日本語にしてみましょう。there「~があります / います」、is「~です」、a「1つの / 1人の」、boy「男の子」、reading「読んでいる」、a「1つの / 1人の」、book「本」、under「~の下」、the「その」、tree「木」。同時通訳では、このように語順のままに理解し、訳して行くわけですが、これを日本語らしい訳に直すと、「その木の下で (under the tree)、本を読んでいる (reading a book)、一人の男の子がいます (there is a boy)」となります。お気づきになりましたか?英語と日本語では全く語順が逆になっています。

この例からも分かるように、日本語と英語は、言語体系の異なる二言語であることが見て取れると思います。こうしたことから、文法の理解なくして英語の理解は出来ないと言えます。

実際の英文 (スピーチ)を見てみよう

ここからは、2017年1月10日にシカゴで行われたアメリカの前大統領Barack Obama氏の最後のスピーチ (farewell speech)の冒頭箇所をもとに文法の重要性を見ていきましょう。

<スピーチからの例文1>

  • My fellow Americans, Michelle and I have been so touched by all the well-wishes that we’ve received over the past few weeks.

まず、冒頭で、“my fellow Americans”と呼びかけます。これは「国民の皆さん」といった意味です。そのあとですが、いきなり長い文が続いています。まず、どんな英語の文章においても核になるのは動詞です。日本における英語教育では主語 (S)、動詞 (V)の順番で探すように教えられているきらいがありますが、動詞から探すクセをつけましょう。この文における動詞は2つあります。まず “have been so touched”が動詞(句)です。これに対する主語は “Michelle and I”となります。ここでは、主語と動詞が隣同士になっていますが、複雑な文になると、必ずしも隣同士にはないため、やはり動詞から探すクセをつけましょう。分析を続けます。 “have been so touched”と受け身形になっていますから、「誰 /何によって (かなり心を動かされたのか)?」と自分にツッコミを入れてみましょう。そうすると、“by all the well-wishes”と「すべての善意 / 好意によって」となります。このあとは、“that we’ve received”と続いていますね。thatは一見簡単そうで、色々な働きを持つ単語ですが、ここでは、関係代名詞の目的格として使われており、前の“all the well-wishes”と説明しています (文法用語としては、これを先行詞と呼んでいます)。そして、最後に前置詞句である “over the past few weeks” (この数週間に渡って)が来ています。全体で訳を見てみると、「アメリカ国民の皆さん、ミシェルと私は、この数週間に皆さんからいただいた温かいねぎらいの言葉に本当に感動しました。」といったところでしょうか。

<スピーチからの例文2>

  • But tonight it’s my turn to say thanks.

ここでは、it ~ to…の構文が用いられています。まず、同じアプローチをしてみます。動詞はisです。それに対する主語はitですが、このitはto say thanksを指し、「感謝を言うこと」はmy turn「私の番」という意味になりますね。

<スピーチからの例文3>

  • Whether we have seen eye-to-eye or rarely agreed at all, my conversations with you, the American people — in living rooms and in schools; at farms and on factory floors; at diners and on distant military outposts — those conversations are what have kept me honest, and kept me inspired, and kept me going.

これは、非常に長い文です。文法をないがしろにしていては、こうした文は理解不可能と言えると思います。具体的に見てみましょう。まず、動詞ですが、“have seen”と “(have) agreed”がorで結ばれていますね。Whether A or Bの構文です。そのあとですが、my conversations with youとあって、このyouはAmerican peopleを意味すると説明します。さらに、① in living rooms, ② in schools, ③ at farms, ④ on factory floors, ⑤ at diners, ⑥ (at) distant military outpostsと6カ所も場所を表す前置詞句で詳しく説明をしています。そして、もう一度、後半で、those conversations are…とS +Vが来て、言い直しをしています。具体的には① what have kept me honest (私を正直でいさせてくれること)、② (what have) kept me inspired (私にインスピレーションを与えてくれること)、③ (what have) kept me going (私を前向きにさせてくれること)と3つの例が出されています。
 
こうしたことから、英語力全体を伸ばすのに、英文法の理解は欠かせないと言えると思います。一方で、今回題材にしている実際のスピーチにおいては、原稿を用意しているとはいえ、リーディングの文章とは違い、今取り上げた言い直しも含めた色々な特徴がありますね。

実際の英文 (新聞原稿)を見てみよう

昨今話題のテロ等準備罪の記事を文法に着目しながら、読み解いてみましょう。

<新聞からの例文1>

  • The key point of antiterrorism measures is to nip criminal acts in the bud.

ここでの動詞はisですね。主語はというと、pointになりますね。いわゆるSVCの構文です。ですから、SとCはイコールの関係にあるわけです。まず、前半の前置詞句である、of antiterrorism measures (テロ対策の)はpointを説明しています。後半はtoから始まる名詞句ですが、少し複雑です。nip ~ in the bud (~の芽をつぼみの内につみとる)の熟語が見抜けましたか?これが見抜ければ、「テロ対策の重要な点は、事前に犯行の芽を摘むことである。」となります。

<新聞からの例文2>

  • The government must make sure that the bill is passed into law soon.

この文の動詞はmust make sure (確実にしなければならない)です。これを見た瞬間 make sure that S +V…まで見抜けるようにしたいです。そうすると、全体で、「政府は、法案の早期成立に万全を期さねばならない。」といった意味になります。

<新聞からの例文3>

  • A bill to revise the Law on Punishment of Organized Crimes and Control of Crime Proceeds has been submitted to the Diet, with establishing the crime of preparing for terrorism as its central pillar.

これは非常に長い文になっていますが、アプローチは同じで、動詞を最初に見つけます。has been submitted (提出されている)ですね。動詞がhasとなっていることからも分かるように、主語は単数形のA bill (法案)です。つまり、to reviseからProceedsまではすべてbillを説明しているのです。そして、この文を複雑にしている特徴として、with以下の部分があります。これは付帯状況と言い、with establishing the crime (罪を設立しながら)となっています。また、このcrimeをさらに説明するために、of preparing for terrorism (テロリズムに対して準備の)という前置詞句があり、最後に、as its central pillar (柱として)という別の前置詞句がestablishingを説明するように加えられています。
全体では、「テロ等準備罪の創設を柱とする組織犯罪処罰法改正案が国会に提出された。」となります。

<新聞からの例文4>

  • The merits of joining the convention are incalculable: for instance, making it possible to smoothly implement international cooperation in investigations and criminal extradition among signatory countries.

これは一見長く複雑な文ですが、文法に着目すれば大丈夫です。コロンの前までは、動詞がareのSVCの構文ですね。ですから、merits are incalculable (メリットは計り知れない)と理解出来ます。コロンのあとですが、itに着目しましょう。このitはto以下を指しています。具体的にはto implement international cooperation (国際協力を実行する)となります。どんなcooperationかというと、in以下で、investigations (捜査)とcriminal extradition (犯罪者の引き渡し)が提示されています。
全体では、「締約国間で捜査共助や犯罪人の引き渡しが円滑にできるようになるなど、この条約加入のメリットは計り知れない。」となります。

スピーキングに関しては英文法に囚われすぎない方がいい!?

Photo credit: Simon Shek via Visual hunt / CC BY

ここまで英文法をしっかりと理解することの重要性について述べてきました。ただ、実際に自分で英語を話す時に、英文法にこだわりすぎて、話せなくなってしまったり、考えすぎてしまうのは考えものです。
 
関係代名詞節を使ったり、接続詞を使って、自然と1文が長くなることはありますが、あまりに意識をし過ぎて、「先行詞が人で、さらに主格だから、whoで受けて・・・」といった風になるぐらいなら、「単文の羅列でも良いから、自分の伝えたいことを話してみる」という意識を持つことの方が重要です。

まとめ

文法と聞くと、構えてしまう人も多いかと思いますが、動詞に着目して、英文を読んでみることを意識してみてください。逆に、話す時はあまり文法にこだわりすぎるよりは、単文の羅列になっても良いので、自分の意見を述べることを意識してみましょう。

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