モデル・イラストレーター五島夕夏の      ワールドアベニュー留学相談体験レポート
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英語の勉強法

普段、皆さんは手書きで英語を書くとき、どのような字体を使うことが多いでしょうか?英語には、大きく分けて、ブロック体・筆記体の2種類の字体があります。ブロック体は、日本語で言うなら”楷書”に当たる文字で、一つずつのアルファベットをはっきりと区別して書いていく書き方です。
これに対し、筆記体は、日本語の”草書”にあたり、文字と文字を連ねて流れるように書いていく書き方で、基本的にcursiveと呼ばれています。(加えて、イギリスではjoined-up writing、オーストラリアでは、running writingということもあります。)ブロック体・筆記体の2つの字体を両方とも習っている方は、勉強したり、さっとメモを取るようなときには筆記体、人に手紙を書くときにはブロック体などと、場合によって使い分けていることが多いかもしれません。学校で筆記体は習わなかったと言う方も、古い英語の文献や、署名の際のサイン(外国では、印鑑ではなく個人が自分で決めている)が使われます)などで、筆記体を崩したり、さらに装飾を加えたりしたような字を目にしたことがあるかと思います。筆記体は、美しく、早く書ける便利な書き方なのですが、とても残念なことに、英語圏でも読み書きできる人が減って、徐々に廃れてきているといいます。
本日は、筆記体の歴史や各国における現在の使用状況、筆記体の学び方などについて、見ていくことにしましょう。

1. 筆記体とブロック体

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⑴ 歴史

もともとタイプライターやワードプロセッサーが主流になるまでは、公的な書簡でも、当然手書きだけで、筆記体が使われていました。一口に筆記体と言っても、15世紀の半ば ー現在のように、紙にではなく、ハリー=ポッターが持っているような、パーチメント(=羊皮紙)に羽根のついたペンで書くような時代ー 欧州での活字印刷の祖となったグーテンバーグは、聖書にゴシック調のフォントを採用して出版していますし、同時期、ルネサンスがヨーロッパを席巻し、現在のカーシブに当たるイタリック体も発達しました。こういったエレガントな手書きの文字を書けることは、やがてステイタスを表すものとなり、1700年代までに、学校でもしっかりと教えられるようになったといいます。このような経緯から、筆記体は、日本の習字のようなもので、万年筆でさらさらと書くのに向いた書体であると言えます。

⑵ 現在の英語圏の国々における筆記体の位置付け

① アメリカでの筆記体

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その後も、様々な形の筆記体が広まり、長く続いてきた筆記体文化ですが、ビジネス界にタイプライターが登場すると、急速にペンマンシップの重要性は失われていくようになります。英語の筆記能力については、1955年ごろにはすでに、低下を指摘する声も上がっていたようです。〔ーthe Saturday Evening Postより〕1980年代以降、 手書きよりも、タイピング能力やコンピュータースキルを身につけることに、重点がシフトしていった結果、アメリカの多くの子どもたちは、きちんとした書き方の授業を受ける機会がすっかり減ってしまったようです。このため、高等教育を受けている人たちでさえ、若い世代で、筆記体が読めない・書けない人が増えているのです。

筆記体のメリットは、とにかく早く書けることですが、それさえも「急ぐ必要があるときはブロック体で早く書けばいい」・「コンピューターを使う方が早い」と考える人が多いようです。また、筆記体は、他人が読むと読みづらいのが難点で、現在の公文書に使われる書き方は、すべてブロック体に取って代わられていることもあり、筆記体の使用場面はプライベートに限られる、といった位置付けの人も多いようです。とはいえ、筆記体がアメリカの学校のカリキュラムからすっかり姿を消してしまったのかというと、そうではありません。アメリカでは、州によってカリキュラムの細かい部分が異なるため、カリフォルニア・アイダホ・インディアナ・カンサス・マサチューセッツ・ノース=カロライナ、ユタ州の7つの州は、筆記体の学習を必須としています。これら7つの州に住む子供たちは、だいたい7〜9歳の間に、筆記体を学ぶためのカリキュラムが組まれているところが多く、筆記体を習得しているかどうかで、”it helped distinguish the literate from the illiterate.”(教養の程度が図られる)などという悪いジョークもあるようです。こういったことから、上記の7州に留学する場合は、教授が授業中に、筆記体を当然知っているものとして使用することが考えられます。日本からの留学生も前もって、筆記体を学んでから渡航した方が良いでしょう。オーストラリアなど他の英語圏でも、筆記体については、コンピュータースキルの方を重要視する傾向が強まり、大して使う機会のないものを学ぶのは無駄ではないかという意見に賛同する人が多く、アメリカと似た状況にあると言えるようです。

② イギリスでの筆記体

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一方、イギリスでは、筆記体は普通に使用されています。イギリスに限らず、ヨーロッパでは、小学校のうちから、しっかり筆記体を学ぶ授業が用意されていて、若い世代でも、読めない・書けないという人はほとんどいません。イギリスの学校では、早いところでは、Reception(4〜5歳)やYear 1(5〜6歳)といった早い時期から、joined precursiveと呼ばれる、2つ3つの文字をつなげたくらいの字体から、少しずつ段階を追って、筆記体を導入していくのも一般的です。

筆記体を学ぶことは、言語文化の継承という側面を持つだけでなく、この年齢のイギリスの子どもたちは、国語として、アメリカとは少し異なったフォニックス学習法で読み書きを始めるので、文字を連ねて書く筆記体を同時に教えることで効果が高まるという実用性があるのも、一つの理由のようです。学校によって、導入の時期は特に決まってはいないものの、大人になると、ほとんどの人が自分流にブロック体と筆記体を混ぜてアレンジしたような書き方をしています。大学でも、授業は筆記体を使って行われます。

イギリスの大学へ出願する場合は、英語力の証明として、ほとんどがTOEFLではなく、IELTSという手書きの試験を課しています。ライティングパートも、テーマが2つ出され、構成などを考えていると、制限時間の割に、分量は少なくありません。早く綺麗に書いて、高いスコアを出すためには、やはり筆記体の方が便利だと感じます。他のヨーロッパ圏内で、英語でのコースを提供している大学に留学する場合についても、筆記体に関しては、イギリス同様もしくはそれ以上に、馴染んでいた方がいいようです。

2. 筆記体と日本の教育

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⑴ 学校で筆記体を習うかどうか

2016年現在、普通の公教育の中では、教えても教えなくても自由、ということになっています。1962年の【中学校学習指導要領】には、ブロック体・筆記体の両字体を学習する旨が記されていたのですが、2002年の指導要領からは、「筆記体」を学ぶ部分が削除され、教えるかどうかは、現場に一任されるようになりました。ゆとり教育から脱却した2012年、再度新しい指導要領が出ましたが、この部分は変更されないまま、今に至ります。なお、私立の中高一貫校などでは、以前と変わらず、中学1年生の夏以降は筆記体中心になるところが多いようです。

⑵ 筆記体を独学する場合の習得法

■中学生用のペンマンシップを購入する、
■欧米の子ども向けのサイトで筆記体のプリントをダウンロードして使う
■気に入ったフォントで筆記体を学べるアプリを活用する
■youtubeの動画で、cursiveの書き方を見てみる

10代以降であれば、よほど特殊なフォント以外は、すぐに覚えることができると思います。(現在、”cursive”として最も広く使われているものの一つは、Palmer-Method Cursiveが基礎になっている字体です。)日本人の筆記体は、とても綺麗で丁寧です。日本のペンマンシップを購入し、少しずつ練習していくうちに、読むこともできるようになっていくと思いますので、ぜひ挑戦してみましょう。

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