英字新聞の社説を使って英語を勉強しよう!

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英語の勉強法

今日は英字新聞を用いた英語の勉強方法を紹介したいと思います。一口に英字新聞と言っても、さまざまなものがあり、初心者向けとしては、“The Japan Times ST”、“毎日ウィークリー”、“朝日ウィークリー”があります。これらは、中高生でも読めるような英単語のレベルで書かれており、日本語訳がついているものもあり、多くの場合、辞書を使わなくても読める工夫がなされています。

次に、中級者向けとしては、“The Japan Times On Sunday”があります。過去一週間に国内外で起こった大きなニュースを写真と記事で振り返るセクションもあり、知識・教養を高める上でも、非常に勉強になると思います。

最後に上級者向けとして、“The Japan Times”があります。これは日本語訳も全くついておらず、また日刊紙でもあるため、ある程度国内外のニュースに対する知識がないと辞書なしでの読解は難しいと言わざるを得ません。また新聞英語独特の省略や英文構造なども見ることができます。

次に、多くの英字新聞の場合、日本語版と対応をしていることを紹介したいと思います。たとえば朝日新聞であれば、“The Asahi Shimbun”、毎日新聞であれば“The Mainichi”、読売新聞であれば、“The Japan News by The Yomiuri Shimbun” という具合です。The Japan Timesを含めたこうした英字新聞は、コンビニや駅の売店で購入することが出来る場合もありますが、各新聞のwebsiteにアクセスしてみると良いと思います。
以下に主要なWebsiteを挙げます。

新聞名 和文website 英文website
The Japan Times X (対応無し) http://www.japantimes.co.jp/
毎日新聞 http://mainichi.jp/ http://mainichi.jp/english/
朝日新聞 http://www.asahi.com/ http://www.asahi.com/ajw/?iref=comtop_usnavi
読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/ http://the-japan-news.com/
日本経済新聞 http://www.nikkei.com/ Nikkei Asian Review
http://asia.nikkei.com/?n_cid=NARAN101
Financial Times
http://www.ft.com/home/uk

社説を利用した英語学習方法

こうした数ある新聞の中で英語学習ということに焦点を当てた時に紹介をしたいのが、『社説』の利用方法です。英語ではこれを“Editorial”と読んでいます。以下にポイントを整理します。


(1)各新聞のwebsite上で2週間分程度の社説が閲覧できるので、日本語の社説タイトルから面白そうなものを選ぶ。

(2)選んだ記事に対して、日本語での背景知識がある場合は、いきなり英語のEditorialで対応している記事を辞書無しで読んでみる。

(3)選んだ記事に対して、日本語での背景知識があまりない、または専門性が高いと判断した場合は、まずは日本語の社説を読み、理解をした上で、その後、対応している英語のEditorialを読んでみる。 (この場合の辞書の使用は自由)

(4)日英両方で内容が理解できた後で、日本語版社説と英語版Editorialを1文ずつ照らし合わせて読んでみる。この時、理解できない単語は辞書を使って一つずつ丁寧に覚えていく。

社説を使って英語を勉強しよう 〜豊洲市場問題〜

具体的にやってみましょう。
2016年10月1日の読売新聞の社説の1つのタイトルは『豊洲市場問題 安全確保と都政改革が重要だ』とあります。この事件について背景知識はありますか?もしなければ、まずは日本語でしっかりとこの問題 (事件)の背景を頭に入れましょう。それなりに知っているという場合は、先ほど紹介した英語版のwebsiteに飛び、その中のEditorialの欄を見てみましょう。英語版のタイトルは“Reform Tokyo govt’s administration and ensure Toyosu market’s safety”となっています。単語としては、reform (改革する)、govtはgovernment (政府)の略語ですね。次に、ensureは「~を確実にする」という意味なので、直訳としては「東京都政を改革して、豊洲市場の安全を確かなものにする」といったところでしょうか。

英語を軸にこの記事を少し読み進めてみましょう。

豊洲市場問題に関する社説 パート①

英語
A lack of information sharing between bureaus and departments. A lack of awareness about compliance. Flaws in Tokyo’s administration have come to light through the Toyosu market problem.

日本語
部局間で情報が共有されていない。コンプライアンスの意識が欠けている。豊洲市場問題を通して、都政の問題点があぶり出されたと言える。

コメント
英語の方では、最初の2文とも、動詞がない不完全な文になっていることに気づきましたか?新聞英語の特徴の一つです。一方、どちらも“A lack of”で始まっており、非常に読みやすい印象です。日本語版にある「(問題点が)あぶり出された」のようなオシャレな表現は英語では“come to light”と表現されていますね。

 

豊洲市場問題に関する社説 パート②

英語
Tokyo Gov. Yuriko Koike has received the results of an internal investigation regarding the problem of the decision not to conduct land elevation work under building sites at the Toyosu market. The investigation could not specify who made the important change to the original plan without even asking the opinion of experts.

日本語
東京都の豊洲市場の建物下に盛り土がなかった問題に関する内部調査の結果が、小池百合子知事に提出された。専門家にも諮らずに、重大な計画変更を決めたのは誰なのか、特定には至らなかった。

コメント
まず、東京都知事という英語がTokyo Gov.となっていることに気付くと思います。これは、Tokyo Governorのことですね。こうした省略も新聞英語の特徴です。「専門家にも諮らずに」という日本語において難しい表現は、英語では“without even asking the opinions of experts”として、「専門家の意見を尋ねることもなく」となっていますね。

 

豊洲市場問題に関する社説 パート③

英語
We can learn from the report how the original plan got chipped away amid unclear responsibility.

日本語
責任の所在が不明確なまま、なし崩し的に計画が変更されていた経緯がうかがえる。

コメント
ここでは「なし崩し的に…」という日本語の表現がgot (get) chipped awayとなっていますね。chip awayという句動詞は「~を少しずつ削り取る」という意味です。
また「責任の所在が不明確なまま」という部分は英語では、amid unclear responsibility (直訳では「不明確な責任の中で」)というように前置詞句として表現されているところも特筆すべきところでしょう。

社説を使って英語を勉強しよう 〜ノーベル医学賞〜

もう一つ別の記事を見てみましょう。今度は、同じく読売新聞2016年10月4日の社説「ノーベル医学賞 生命が続く仕組み解明に栄誉」の記事です。東京工業大栄誉教授の大隅良典先生が今年のノーベル生理学・医学賞を受賞されるニュースです。これはご存じの方も多いのではないでしょうか。英語版Editorialでは、“Prof. Ohsumi honored for elucidating mechanism of organisms’ survival”となっています。ここでは、explain (~を説明する)と類義語であるelucidateという単語が使われています。こうしたレベルの高い語彙に出会えるのも新聞英語ならではの特徴でしょう。

さいごに

今回は「社説」の使い方ということでアプローチをしてみましたが、日本語での背景知識があるものであれば、これに限らず、スポーツの話題 (野球やサッカーの試合結果)を英語で読んでみるのも効果的です。ただ、こうしたスポーツの話題ですと、日本語でも専門用語が多く出てくるので、それに対する英語での表現を1つ1つより丁寧に見ていく必要があると思います。

最高の時事英語の教材であり、また情報収集源である英字新聞を積極的に使い、語学力の維持・増強の一助としてみてはいかがでしょうか。

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