日豪の時差と聞かれると1時間と答える方が多いですが、広大な国土面積を持つオーストラリアのどの場所でも同じなのでしょうか?日本では馴染みの薄いサマータイム制度ですが、ここオーストラリアでも州ごとに導入の状況が異なります。サマータイム切り替え時は、トラブルがいっぱい!経験などを交えて詳しく解説致します。
オーストラリアと日本の時差は1時間?サマータイム(Daylight Saving)について知ろう!
毎年10月初旬から4月初旬までの半年間、オーストラリアでは「デイライト・セービング」という制度が導入されています。これはサマータイム制度のことで、日が長くなる春〜夏の間、時計の針を1時間早めて時間を有効に使おうというシステムなのです。気候も暖かくなりワクワクする季節の始まりと共に、デイライト・セービングはスタートします。
いつからいつまで実施されているの?
デイライト・セービングの実施日程はオーストラリア政府によって、毎年「10月の第1日曜から4月の第1日曜まで」と決められています。学校や企業の多くが休みになる週末の間に時間調整をすることで大きな混乱を避けているのでしょう。
2015年は10月4日(日曜)からサマータイムが始まりました。午前2時に時計を1時間進めることになっており、自動設定の時計の前で待ち構えていると、「午前1時59分」の次をいきなり「午前3時」にすることで時間調節をしているのが分かりました。
自動設定にしていないパソコンや携帯電話、腕時計や置き時計などはサマータイムに対応していないため、手動で1時間進める必要があります。それを忘れていると、約束の時間に遅刻した!とか、テレビ番組の録画予約を間違えた!なんてことも。iPhoneなどのスマートフォンなら、以下のように予め設定(自動設定、地域を選択)しておけば対応してくれるので安心です。
また、飛行機の発着時間にも注意が必要です。便名が同じで乗っている時間の長さも変わらないのに、サマータイム開始前と後では到着時刻が変わるのです。もちろん各航空会社のサイトはサマータイムに対応して正しい時刻を記載していますので、「前回乗った時と同じはず」という思い込みを捨ててきちんと確認しましょう。
全ての州にサマータイムがあるわけではない?
オーストラリアは広大な面積を持つ国なので、サマータイム以外の時期でも地域により時差があります。しかしデイライト・セービング中だけ時差が生じる地域もあるのが面白いところ。シドニーなどのあるNSW州、キャピタル・テリトリー(首都キャンベラなど)、VIC州(メルボルンなど)、SA州(アデレードなど)、TAS州(ホバートなど)は実施地域です。日本とは通常1時間の時差のある地域ですが、デイライト・セービング実施中は時差は2時間ということになります。
一方、QLD州(ブリスベン、ゴールドコースト、ケアンズなど)、ノーザン・テリトリー、WA州(パースなど)では実施されません。このため、例えば普段は時差のないNSW州とQLD州で、サマータイムの間だけ1時間の時差が生じることになります。
サマータイム中の空港での失敗体験
以前、私が飛行機でNSW州からQLD州へ行く際に「今からフライトなので約2時間半後に着く予定」と先方の友人に伝えたことがありました。この時サマータイム中であることを忘れていた私は「実際にかかる時間」を伝えたのですが、1時間の時差が生じているNSW 州からQLD州へのフライトは、計算上は約1時間半後に着いてしまうのです。おかげで到着空港までの迎えが間に合わず苦笑い。今となっては良い経験をしたと思います。
最後に
日本人には馴染みのない夏時間の仕組みと注意点、理解して頂けたでしょうか?慣れてしまえば何ということはありません。ちなみにサマータイムの始まりから少し経った頃、毎年ジャカランダという薄紫色の花が街中に溢れ、あたかも日本の桜のように幻想的で美しい光景を生み出します。ジャカランダの花と同様にデイライト・セービングの開始もシドニーの人々にとっては風物詩のようなものかもしれませんね。
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