近年はSNSやインターネットの普及により、海外にいてもインターネットの制限さえなければ日本のニュースを見たり、世の中の流れを知ることは可能な世の中になってきています。しかし、実際に日本にいる人々や彼らの生活がどれくらいの影響を受け、そこからどのように動き出していくのかを実際に目で見て確認することは非常に難しいことだと思います。
“就職活動”はそんな数あるニュースの中でもとびきり影響力の大きく、大きな数の人々を巻き込む一大イベントなのではないでしょうか。企業側の選考の時期に合わせるように大学3年生にあたる学生達もエントリーシートを書いて、会社説明会に臨みインターンにも参加する。こうした就活の“動き”というものは実際に日本の大学に通い、世の流れに沿って自分も動いていないと他の就活生との間に少なからず情報量や戦略を練る上での差が生じてしまうことでしょう。私自身、日本の大学に通う同級生は2017年卒であるため、SNS上でシェアされるニュースや彼らが話す内容は就職に関することが多く、私はまったく彼らの話や日本の就活事情やそもそものシステムについて理解することができませんでした。
海外の大学に通っていて就職は日本でしようと考えている学生向けに、最近は数ある就職情報サイトも「海大生向け」と称し、海外大生を積極的に採用する企業を紹介したり面接情報などをアップしていることが多いです。しかし、日本の就職事情は毎年目まぐるしく変化します。そこで今回は昨年の就活事情について触れながら、「今年、そして来年は日本の就活がどのような流れで動いていくのか」についてまとめていきたいと思います。(引用元:就活ニュースペーパー by朝日新聞 2016年10月18日号)
2018年・2019年卒も、2017年卒同様に6月に採用面接が解禁される予定
そもそも「3年生の3月に会社説明会などの広報解禁、4年生の6月から面接解禁」という流れが始まったのは2017年卒組からでした。さかのぼること約10年前までは「3年生の10月に広報活動解禁、4年生の4月に選考解禁」という予定が組まれていました。この就活の主な問題点は、まず広報解禁から選考解禁までの間が非常に短いことから学生の不十分な就活対策、そして企業の方針や仕事への理解が少なかったことです。さらに、10月という時期に就活が始まることは学生の本業でもある学業への支障をきたすということが懸念され、政府からの「学業優先」の声も高まり、2013年卒からは「企業広報のみ12月解禁」、そして2016年卒は「3年生の3月に広報解禁、4年生の8月に選考解禁」という、例年から選考開始の時期が大きく後ろ倒しとなる予定が組まれたのです。ただし、この大きな後ろ倒しが生徒側、そして企業側の両サイドの混乱を招いたため、2017年卒からは「広報解禁を6月解禁」に前倒した予定に変更されたのです。
「3年3月広報解禁、4年6月選考解禁」の問題点
企業が広報活動を始めてから採用活動を始めるまでの機関はわずか3ヵ月間。この期間はあまりにも短すぎると思いませんか?しかし、事実、周りと差をつけたいと考えている生徒は企業が広報活動を始める前から自分で気になる企業や業界について調べたり、インターンに参加して実際に企業とコンタクトを取っているでしょう。
就活を始める時にまず理解しておかなければならないポイントは、「〇月広報解禁、〇月選考開始」という日程は経団連(日本経済団体連合会:日本の数々の大きな企業が集まる団体)が就職に関する企業間での争いや混乱を避けるために制定した予定であり、法によって制定されたものではないということ。したがって、経団連に加盟していない中小企業やベンチャー企業、もしくは加盟していてもルールを守らない企業などは必ずしもこのスケジュールに沿って広報活動や選考を始めるわけではないのです。経団連という大きな組織が決めたスケジュールを大きな軸として考えることはとても重要ですが、上記に挙げた企業の中には年末から3月ごろにかけて選考を始めてしまうところもあり、5月までには面接を進めるところも少なくないといいます。
就職活動は早めに動き出すことが大事!
企業ごとに広報や選考を開始させる時期が違うことに翻弄されてしまっては企業や業界のリサーチもままならず、やがて焦りが生まれてしまうでしょう。2019年卒までの当面の流れは「 3年3月広報解禁、4年6月選考解禁」と発表されていますが、先述の通り自分が希望する企業が選考を前倒しで行い、又はインターンに参加している生徒に事実上の内定を与えていたなんてことも十分にあり得ます。そのようなことで自分をアピールするチャンス、内定を獲得するチャンスを逃さないためにもまずは早いうちから自分が該当する就活の傾向を知り、対策を練ることが重要です。近年多くの企業は夏休みや冬休みなどの長期休暇中に積極的にインターンシップを開催しており、インターンシップでの活躍がその後の内定に結び付くケースは少なくありません。また、いま現在は公務員や教員を目指している人でも、就活を始めると急に視野が広くなったり、試験に落ちた場合のことも考えて民間企業を同時に受けようとする人も少なくありません。その時に中止しなければならないことは公務員試験や教員試験の受験日が民間企業の面接日と重なるケースが多いということです。そのような時に自分が何を優先すべきなのか、本当に進みたい道はどこであるのか、自分の意志をはっきりさせて自分自身で確認することに関しては学年などは関係なく、すぐに始めた者勝ちなのではないでしょうか。
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