こんにちは。ワールドアベニューのキャリアカウンセラー 寺田(@TeradaMayuko)です。
3月1日、新卒採用の広報活動が解禁となり、リクナビやマイナビの求人サイトがオープン、そして今月1日に解禁した就職活動をうけ、巷では今回は採用不採用の話でもちきりですね。
今年の春または夏から休学し海外留学に飛び出す皆さんたちにとって、そんな先輩や同級生たちの姿はとても刺激になっているのではないでしょうか?
「帰国後の就職活動に生きる経験」や「就職後の活躍に繋がる武器」を得て帰ってきたいと願う皆さんたち、早くもTOEICの目標スコアを掲げ日々頑張っていらっしゃることと思います。
さて、このTOEICが2016年5月に10年ぶりに大刷新しましたね。
今回は、これから帰国後の就活や転職活動に向けて、TOEICスコアを伸ばしてきたいと考えている皆さんに向けて、変更点や対策の秘訣をご案内できればと思います。
以前、当社広報担当:そめごろー(@somegoro3wa)がご紹介させていただいているTOEIC必勝法と併せてぜひご参照ください。
今までのTOEICってどんな印象?
国際コミュニケーション英語能力テストの一つで、TOEFL開催も主催するアメリカ合衆国の非営利団体であるEducational Testing Service(ETS)が開催し、世界150カ国以上で実施、年間700万人が受験、日本でも年間240万人が受験(2014年)※参照)する世界共通の英語によるコミュニケーション能力を検定するための試験です。
グローバル化が急速に進むなか、NTTコミュニケーションズがTOEIC850点以上、ソフトバンク・武田製薬が730点以上を採用基準にするなど就職・昇格・海外赴任などの機会においてTOEICのスコアを基準として設ける企業も増えています。
ただ、就職・昇格・海外赴任などの機会において基準とさる一方で、その試験内容が、聞き取り (Listening)と読解 (Reading) を中心とした構成となっていることを理由に、
・「TOEICのスコアはあっても、実際に英語を実践的に使えるかどうかはわからない」
・「TOEICは実質的な英語の評価に該当しない」
・「TOEICはコツさえ覚えてしまえば、実際に喋れなくてもスコアは取れる」
などといわれることも多くありました。
事実、私自身も当社の採用に関わるなかで、TOEICのスコアの信ぴょう性よりも、TOEFLやIELTSなどの「読み」「書き」「聞く」「話す」の4技能を試される試験の方が実用的且つ実践的な英語コミュニケーション能力が備わっている印象を持っていました。
しかし、今回、日常場面やビジネス場面での英語によるコミュニケーション方法は、時代と共に変化しており、その変化に対応するため、より実際的な英語力を試すことのできるテストとなるよう、一部の出題傾向を10年ぶりに変更しました。
ETS では、TOEIC テストが今の時代の英語コミュニケーション状況を反映しているか、また現在置かれている、あるいは将来目指している環境で求められる英語能力が、確実にテストの中で問われているのか、常に検証してきました。今回の変更では、過去10 年間で頻繁に使われるようになってきたコミュニケーション方法を選択し、テスト問題として取り入れています。
参照:TOEIC®テスト 出題形式一部変更について
具体的にどのような点が変更になったの?
今回の変更で重点が置かれたのは「使える英語」を試すことです。
これに伴い、出題傾向もかなり変わりました。
さまざまな点が変更されている今回の変更ですが、「使える英語」を試そうと考えたときに、追求したことは大きく2つあったようです。それは、「自然な表現」と「実践力」です。
1つ目の「自然な表現」に対する出題内容の変更点の例でいうと・・・
私たちは会話をするときに、「そうだなぁ・・・」や「ん~~~・・・」というような会話の内容自体には特に意味をなさない「間投詞」が自然と入りす。今までのTOEIC(リスニング)では、このような「間投詞」は削除されていましたが、新しいTOEICではあえて「間投詞」を含んだ内容になっています。
2つ目の「実践力」を試す問題例でいうと・・・
近年SNSが発達するなかメールや書面でのやり取り以外にも「チャット」でのやり取りが職場でもプライベートでも一般化してきました。これに伴って、長文のメール内容などの問題ばかりではなく、チャットで使用される短い口語表現なども盛り込んだチャット形式の問題などが出題されました。
この、チャット形式の問題に関しては、部分的且つ文法的な理解ができれば解ける問題ではなく、話の全体の流れがわかっていなければ解けないようになっており「部分理解」ではなく「全体理解」が求められるより実践的な問題が出題されるようになりました。
他にも、具体的な出題傾向の変更点として、複数(3人以上)の人々が参加する会話形式などが新たに加えられています。また、図やグラフなど問題用紙に印刷された視覚素材(Visual image)と流れてくる会話の情報を関連づけて解答する設問も新たに加わりました。
出題形式は具体的にどこが変わったか?については下記をご参照ください。
TOEIC®テスト 出題形式一部変更について
新生TOEICを攻略するうえでの秘訣とは?
使える英語を試すことに重点を置き、「自然な表現」と「実践力」とを追求した結果、「小手先のテクニックが通用しなくなる」と言われています。
先にもあるように、従来の出題形式では特有の解き方を身につけてしまえば、「TOEICはコツさえ覚えてしまえば、実際に喋れなくてもスコアは取れる」といわれていました。しかし、今回の変更によって出題内容の難易度自体は変わらないものの、会話の文脈全体を理解したり、その場の状況をイメージしたりしなければ解けない問題が出されたり、使われる英語表現も従来のTOEICで使われていた教科書的な英語表現だけではなく、実際に使われるフランクな英語表現が増えたりしています。
では、どのように対策していけば攻略できるのか?
頻出英単語・熟語の習得は必須!ただし、単語を単語で覚えるだけでは足りない・・・
どのように対策していけば攻略できるのか?
その答えは、初心にかえること。
TOEICといえば、対策を行うときにもっとも意識しなければならないといわれているのが下記の3つと言われています。
1、頻出英単語・熟語の習得
2、5文型
3、出題傾向対策
特に、新生TOEICにおいても、単語力の重要性は今までと変わりません。したがって、1つ目の重要対策項目である「1、頻出英単語・熟語の習得」は必須対策項目です。ただし、単語を単語で覚えるだけでは足りない・・・
「単語を単語で覚えるだけでは足りない・・・」とはどういうことのなのか?
今までのTOEICでも、単語力を制するものがTOEICを制すると言われているように、新生TOEICになったとはいうものの、単語力が非常に重要な事実にはかわりはありません。
読解と聞き取りを中心とした試験が故に、知らない単語が続いてしまうと、当然内容の理解ができず、その数が多ければ多いほど、不正解になっていきます。よって、単語力の向上は新旧共に最重要課題といえます。
ただし、留意しなければならないのは新生TOEICの場合、一つの英単語や英語表現「意味」を知っているべきなのはもちろん、「意図」をも問う問題が出題されるという点です。
例えば、外国人はポジティブな表現を皮肉的に使うシチュエーションも多々あります。
ものすごく急いでいるなか、発射直前の電車に何とかして乗りたかったが、電車に乗り込む直前で扉がしまり、発車してしまった。なんとも最悪な心境ですが、こんなシチュエーションで、海外の方は‘Amazing’ と使うことがあります。
‘Amazing’は普通に捉えると、「最高!」「素敵!」などポジティブな賛美の表現ですが、上記のような最悪なシチュエーションであえて‘Amazing’を使うことがあります。
他にも、日本語でも「信じられない!」といったとき、状況次第で前向きな意味にも後ろ向きな意味にも捉えられると思います。
このように、一つの英単語にしても英語表現にしても、状況に応じて異なる何種類ものニュアンスを理解しておくことが大切になります。
どうやったら単語の「意味」と「意図」を同時に習得することができるのか?
今まで、頻出単語や熟語を覚えるためには、ひたすら過去問を解きまくって来られたのではないでしょうか。
もちろん頻出単語・熟語を覚えようと思えば、それは一つの方法です。
ただ、それを繰り返しつつ、一つひとつの単語のもつ「本質」をきちんとつかみとる意識をもってみましょう。
例えば、「Sweet(発音:スウィート)」という英単語の意味は?と聞かれたらなんと答えますか。
「甘い」でしょうか。ただ、「甘い」というのだけであればそれは本質ではありません。それはただ一つの「訳」でしかありません。
Sweetが表すものには「快いものにする」「楽しませる」「甘くする」「喜ばせる」などがあります。それが状況によっては甘いお菓子の形容詞として使われたり、愛しい恋人を表現する時に用い要られたり、ときには人の行動や発生した事象に対して「愛おしい」という意味で使われたりします。「文字」ではなくこういった「実像」や「概念」が頭に思い浮かべながらその単語の意味を捉えられていれば、つまり本質を捉えているといえるでしょう。
TOEICの対策とあまり関係ないように感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実はこの単語の本質を掴むことこそが新生TOEICの攻略につながる大きな秘訣といえます。
同時に、単語一つひとつの本質をつかむことができ、イメージがわくようになると読解の試験でも聞き取りの試験でも、全体のイメージを捉えることができるようになるため、対策を行う際の効率も良くなります。
皆さん、ぜひトライしてみてくださいね。
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