アメリカ留学 News

アメリカの高校生活というとTVドラマや映画で目にするような、カフェテリアでは人種ごとに集まってテーブルができていて、部活は男子はアメフト、女子はチアリーダーが花形で・・・なんて光景がつい浮かんできそうですが、本当のところ、アメリカの高校生活はどういうものなのでしょう?どんな授業をとっているのか、部活はどんなものがあるのか、日本の高校生活と比べてどんな世界なのか、詳しくご紹介いたします。

 

アメリカの高校生1:学期が4つで4学年ある

まず日本のように3学期ではなく学期は4学期あり、秋からスタートし、初夏で終わります。1学期、2学期という呼び名ではなく「秋学期」「春学期」という呼び方です。そして最大の違いは1年生から4年生まであり、アメリカの高校1年生が日本の中学3年生にあたります。
 

アメリカの高校生2:大学の単位がとれる

日本の高校とは違い、授業は全て選択制です。まず、必須科目のレベルを選ぶのも個々の自由です。生徒をレベル別に選別するためのテストはなく、それぞれの意志で自分のレベルや目指したいレベルに合ったものを選択できます。一番上のレベルでは高校の単位だけではなく、最後に全米共通の試験に合格すれば、大学の単位がとれる授業もあります。高校のうちから大学の単位がとれるなんて日本では考えられないかもしれませんが、大学の単位の余裕を作ることで、大学に入ってから色々と選択肢を増やすことができます。例えば専攻科目を増やしたり、より専門的な授業を選択したり、留学をしたり、飛び級をしたりとそれぞれが自由に大学でのキャリアプランを組むことができ、それを高校生の時点から考えることができるのです。
 

アメリカの高校生3:授業でオーケストラに参加したりアート制作ができる

次に選択科目では、幅広いジャンルの授業を選択できます。コンピューターグラフィックス、システム開発などのIT系の授業、アクセサリー作りや写真などのアート系の授業、演劇やオーケストラなどの文科系のものなど、多岐にわたる授業があります。そしてアメリカでは当たり前ですが「英語」の授業はない分、母国語が外国語の生徒以外は外国語の授業が必須でスペイン語、中国語、フランス語、そして日本語から選択できます。
 

アメリカの高校生4:部活がシーズン制

アメリカの部活はシーズン制で、例えば秋冬には水泳部が、そして春夏には陸上部がシーズンとなっています。そのため、一年を通して部活を最低2つは掛け持ちをすることができるのです。ちなみに種目も色々とあり、サッカーや野球など日本と共通するものはもちろん、アメリカンフットボールやゴルフなどアメリカならではの種目もあります。

アメリカ 高校生

 

アメリカの高校生5:授業中の様子は?

さて、実際に授業中の様子というと、実は授業を受け持つ先生によって様々です。例えば、授業によってはお菓子をポリポリしながら授業を受ける生徒もいたり、違う先生の授業ではお水のペットボトルを机の上に出しているだけで叱られてしまったりします。公立の学校であれば、細かいルールは校則で決められているというより先生がそれぞれ決めており、正に州ごとに自治権が認められ法律の違うアメリカ合衆国を表しているかのようなのです。先生達のルール表なるものが学期初めに配られ、それには授業中の飲食の不可から、欠席日数は何日まで認められているか、細かい先生に至ってはノートの種類も指定されることがあります。生徒だけではなく先生達も自己のルールや意思を認められているなんてアメリカならではですね。
 

アメリカの高校生6:宿題はパワポでプレゼン?!

授業の様子が少し分かったところで、次にどんな宿題が出されるのでしょう?理数系だと教科書からの問題を解くような宿題が大半ですが、いわゆる国語や歴史などの授業ではレポートや、それだけに留まらずパワーポイントを使ったプレゼンテーションも求められるのがほとんどです。最後の試験が3分スピーチ、なんていう授業も珍しくありません。そしてほとんどの場合、それらの授業の中で一年に一度はグループでのプレゼンテーションもあり、チームワークやリーダーシップが求められる場面も多々あります。

 

アメリカの高校生7:担任の先生の代わりは?

アメリカの学校には担任の先生がいないという事も日本の高校との大きな違いの一つです。まず、先生と親との間での面談などはどうやって行われるのでしょう。面談会というのが学校が終わった後の夜に開かれ、親御さんがそれぞれ自分の子供が選択している授業の先生に会いにいくのです。場所は先生それぞれが持っている各自の教室で行われ、親御さんはお子さんが実際に授業を受けている環境を見る事ができます。日本では担任の先生1人と面談すればいいだけですが、アメリカの親御さんは何人もの先生に会わなくていけないのである意味大変かもしれません。

 

アメリカの高校生8:生徒一人一人の担当カウンセラーがいる

それぞれの生徒の総合的なサポートを担っているのが「スクールカウンセラー」と呼ばれる人たちです。日本での精神面をみてくれるカウンセラーとはまた少し違い、彼らは生徒一人一人に担当がいて、精神的な問題だけではなく、どの授業を選択したらいいか、卒業後の進路のことなど、学業から将来のキャリアプランの事まで多岐にわたるサポートをしてくれます。
 

アメリカの高校生9:スクールバスか車で通学

アメリカの学校では小学校から高校までずっとスクールバスで通学します。NYなどの都心ではない限り、基本的には車社会なので普段の生活でも徒歩でどこかにいくというのは安全上と距離的にもまず無いという背景があります。そして16歳から車の免許が取得できるので、16歳になると大抵ほとんどの生徒が免許をとり車通学を始めます。なのでアメリカの高校には広大な駐車場があり、この光景もまたアメリカならではなのかもしれません。

 

アメリカの高校生10:夏休みが2ヶ月ある

アメリカの高校の夏休みは長く、それぞれどのように過ごすかというと日本のそれとは全く違う点が実はここにもいくつもあります。冒頭でアメリカの高校は秋に始まり夏に終わると書きましたがそれはつまり夏休みには宿題がないということです。なので2ヶ月を目いっぱい自分の好きなことに費やすことができます。人によっては留学したり、教習所へ通ったり、テニスなどのスポーツ合宿にいったり(ちなみに部活ではなく学校外でのキャンプです)、長期で家族旅行にいったりと人によって様々です。ちなみに、高校でサマークラスを取ることも可能なので、単位を落としてしまったり、苦手な科目の単位を普通の学期よりは短い期間でとりたい生徒が夏休みも高校に通う場合もあります。
 

アメリカの高校生11:イベント盛りだくさん

プロムというアメリカのダンスイベントは海外ドラマを見ていたら一度は目にしたこともあるかと思いますが、実はそれだけではないのです。イベント好きなアメリカならではで、一年を通して様々な行事がありそれぞれ違う盛り上がりを見せてくれます。たとえば普通の授業の日なのにその日のテーマに合わせた服装で登校するというイベントです。日本でもカジュアルフライデーといって金曜日だけジーンズなどのカジュアルな格好で会社に行っても良いイベントがあります。それとほぼ同じで、もう少しおふざけの入ったテーマが多く、「セントパトリックデー」は緑を着る日、昔のギリシャ人のように布を巻きつけた格好をする日、「パジャマデイ」といってなんと学校にパジャマを着て行って良い日など、趣旨がよくわからないものまであります。それぞれが自分オリジナルのコーディネートをしてイベントを楽しみます。普段からこんな事をしているのでハロウィンがなぜアメリカで一年を通して一番盛り上がるイベントなのかが理解できるのではないでしょうか。ハロウィンはもちろん生徒も先生も仮装して1日授業を受けます。

 
さて、色々な切り口でアメリカの高校生活をご紹介しましたが、思いもよらないことが日々行われているんだなあ、といった印象を持った方も多いのではないでしょうか。やはり全てに共通していえるのは、先生も生徒もそれぞれ自分のルールや意思をもって行動することが生活の一部であることです。勉強も自分の将来も遊びも一つ一つ自分で自ら考えて行動する、そんな生き方が既にアメリカの高校生活から始まっているのです。

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