新年度がスタートする4月は、留学にチャレンジされる方が多い時期でもありますね。留学は事前の心構え次第で成否が分かれるといっても過言ではありません。そこで、これから留学される方や、留学を検討されている方に伝えたい7つのアドバイスをご紹介します。ぜひ参考にして、「成功する留学」を計画してください。
1. 留学資金は余裕をもって準備しておこう
留学の資金は、学費・生活費・交通費の3つに大きく分類できます。
渡航する国によって物価に差があるものの、留学人気国であるアメリカ・イギリス・オーストラリア・カナダ・ニュージーランドの5カ国であれば、1ヶ月あたりの学費が約12万円、生活費が約10万円、往復航空券で約18万円の費用がかかるとみるべきでしょう。
決して安くはないため、できるだけコストを抑えて留学したいと誰もが思うはずです。しかし、金額を気にして妥協ばかりしていると、せっかくの留学の機会が満足できないものになってしまうこともあります。留学を考える時には、周囲の協力も得ながら、十分な留学資金をしっかりと用意するようにしましょう。
近年では、公的機関である日本学生支援機構や日本政策金融公庫から奨学金や学資ローンを留学のために借りることができる制度もあります。自己資金が十分でない場合や、海外大学留学などの留学期間が長期間になる予定の方は、このような制度についても調べておきましょう。
2. 情報収集はプロの留学会社を使ったほうが正確で楽ちん
インターネットの普及により、個人ブログや留学関連のWEBサイトなどで留学先の情報をリアルタイムに入手できるようになりました。その一方で、古い情報や間違った情報も大量に出まわり、何が真実なのかが分かりづらい状況でもあります。
また、友人や先輩に留学経験者がいる場合も注意が必要です。彼らはあくまで留学経験者であり、留学のプロではありません。留学経験者のアドバイスは参考程度に聞いておくべきでしょう。
よくある失敗例としては、ビザの申請方法です。項目の入力をたった一つ間違えるだけで、本来不要な健康診断が課せられたり、必要書類や面接などが追加になる可能性があります。最悪、ビザそのものが却下されるケースもありますので、留学のことはプロの留学会社にしっかりと確認しましょう。
3. 留学で達成したいコトを明確に書き出しておこう
現地での生活にある程度慣れてくると、留学生活が楽しくなり、あっという間に月日が過ぎていってしまいます。生活する上で困らない英語力が身につくとそれだけで満足してしまい、日々の英語の勉強も「なんとなくこなしている」という状態になりがちです。
当初に思い描いていたイメージと実際の留学生活とでは全く違っていたという結果にならないように、留学前の段階で「留学で達成したいコト」リストを作成しておきましょう。特に、就職活動前に長期留学を考えている大学生の方は、キャリアカウンセラーの資格をもったプロフェッショナルに将来のキャリアを見据えた留学の目標について相談しておくと、帰国後の就職活動にも活かせる留学プランとなるでしょう。
4. 英語のテストは、出発前に受験しておこう
留学することの大きな目的の一つは、語学力の習得だと思います。英語力がどれだけ伸びたかということは、帰国後の自信や満足感にもつながるでしょう。そのためには、現時点での英語力を把握しておくことが重要です。
有名な英語力の判定試験としてはTOEICでしょう。しかし、留学を決めたなら海外大学の入学審査にも使われているTOEFLやIELTSという英語テストで英語力を総合的に確認するほうがよいでしょう。TOEFLもIELTSも日本でも海外でも受験可能なので、「今の英語力は低いから……」と物怖じせず、出発前にテストを受けておきましょう。
−TOEICテスト概要
リーディングとリスニングからなるTOEICテストと、スピーキングとライティングからなるTOEIC SWテストがあります。TOEICテストは日本での就職活動において、多くの企業で評価の対象となっています。TOEICテストは、受験料が5,725円と後述の英語試験と比べて安価であることが特徴です。一方で、まだあまり普及していないTOEIC SWテストは、スピーキング20分・ライティング60分で、試験会場のコンピュータを通じて試験が行われます。各スコアは10点刻みの200点満点となっており、スピーキングテストは8段階、ライティングテストは9段階でレベル分けされます。留学での成果を測るには、TOEICテストだけではなく、TOEIC SWテストも受験してみるとよいでしょう。
−TOEFLテスト概要
アメリカのETSにより開発された英語力評価テストです。現在はTOEFL iBTと呼ばれるコンピュタベースのテストが主流。テストセンターでは一人に一台のパソコンが割り当てられ、全てのテストがコンピュータに答えを入力・録音する形で行われます。スコアはサブジェクトごとに30点満点で採点され、合計120点満点となります。受験費用は米ドルで$230です。受験日の7日前を切ると通常の受験費用に加えて$35が必要となりますので注意しましょう。
−IELTSテスト概要
IELTSは世界で年間220万人が受験している英語力評価テストです。イギリス、オーストラリア、カナダへの海外移住申請に必要な英語力判定にも認められているテストになります。IELTSではサブジェクトごとに1.0から9.0までの0.5ポイント刻みのバンドスコアとして算出されます。IELTSのテスト形式は2種類あり、大学など教育機関への提出用となるアカデミックモジュールと、永住権やビジネスビザなどの審査に用いられるジェネラルモジュールからなります。筆記テストはペーパーベースで行われ、スピーキングテストは試験官と対面式で行われます。受験費用は税込み25,380円となっており、TOEFLより為替によっては若干割高となるでしょう。
5. 日本にいる外国人の方に積極的に関わってみよう
最近では外国人旅行者や留学生の数が増え、日本でも出会える外国人の数が増えました。交換留学で海外からの学生を受け入れている高校や大学もあるので、同級生に外国人がいる方も少なくないでしょう。海外へ留学するにあたって日本での外国人との交流経験は大変役に立ちますので、ぜひコミュニケーションを図ってみてください。
ただ、どうしても「外国人」というだけで敬遠しがちになってしまうのも実情としてあるようです。でも、日本に留学や旅行で訪れている外国の方は日本に何らかの興味をもっているため、共通の話題も見つけやすく、日本人に対して好意的な印象を持っている方が多いのでとてもフレンドリーに接してくれます。ひるむことなく積極的に話しかけてみましょう。
6. 休学制度や交換留学制度について詳しく調べよう
各学校によって、休学制度や交換留学制度は異なることに気をつけましょう。留学の種類だけでなく帰国する時期や、留学先で出さなければいけない結果や成果も異なります。
例えば、休学するには明確な理由が必要となりますが、ワーキングホリデー制度を利用した留学では休学を認めないという大学もあります。他にも、休学中の費用として1年間の学費の半額を徴収する学校がある一方で、手数料分として10万円だけで済む大学もあります。さらに、留学先の教育機関についても、「海外の大学に限る」などと指定されている大学もあります。
留学のプログラムを決めてしまった後に、実は大学の休学制度で定められた基準に達していないとなると取り返しがつきません。留学を思い立ったら、必ず大学の事務局に制度内容を確認するようにしましょう。
7. 留学は大変な苦労を味わう試練なのだと覚悟しておこう
留学は楽しいこともありますが、基本的には大変なことばかりです。言葉や文化の壁で落ち込んだり、腹が立ったりすることもあるでしょう。日本にいるとストレスなく過ごせるけど、あえて海外の壁に立ち向かうのだ。そのように覚悟を決めておくことで、渡航後の数々の試練も受け入れやすくなるはずです。
例えば、多くの方が戸惑いを感じるものに「ホームステイ」があります。その家に代金を支払って滞在することもあり、日本人の多くが「お客様扱い」をしてもらえると考えがちです。
しかし、ホストファミリーは、通常の生活の中に留学生を受け入れる労力分だけの対価として料金をもらっているという認識なので、留学生をお客様扱いまではしません。あくまでホストファミリーの日常の範囲のなかで、必要なサポートをしてもらえるだけです。
また、海外では「自己責任」という発想が強く、自分が決めたことに対しては自分が責任を負うのが当たり前だと思われています。仮に誰かに勧められて決定したことであっても、最終的に決めたのが自分であれば他人のせいにはできません。そういった言い訳は通用しない環境なのだと認識しておくべきでしょう。
他にも、日本では当たり前と思っていることの多くが通用せず、ストレスが溜まります。そのうち、どうしてお金を払ってまで留学しているのにこんなにも苦労しなきゃいけないんだろうと思ってしまうかもしれません。
ただ、留学費用はあくまでも海外の国でそういった試練を経験するために支払った対価だと思うようにしましょう。そして、支払った対価の元を取るためにも、海外という環境でできるだけ多くの苦労をするのです。苦労すればするほど、日本へ戻った時のあなたに、留学生活は大きな経験となって返ってきてくれますよ。
さいごに
いかがでしたでしょうか。これから留学をしようとする方にとっては少し辛口に聞こえたアドバイスもあったかもしれませんね。ただ、留学は人生において絶対に経験しておくべき苦労の一つです。今回のアドバイスを参考に、素敵な留学生活を経験してくださいね。
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