誰もが憧れる「海外で生活しながら働く」という夢ですが、語学力や滞在するためのビザなども必要になるため、難易度が非常に高いチャレンジといえるでしょう。その一方で、実際に「海外で働く」という夢を叶えている方たちもいます。今回は、そんな彼らの成功例をもとに、海外就労の夢を叶えるために準備したい8つのことをご紹介します。
自分のやりたいことが「海外で働く」だったら、今から準備したい8つのこと
1. 海外の大学を卒業する
海外で働ける可能性を高めることができるのが、海外の大学の卒業資格です。海外大学を卒業しているということで英語力や海外生活力の高さが伝わりやすくなります。また、永住権が取りやすくなったり、大学卒業後に就労ビザが出る制度もあるので、「海外で働く」という目標が明確な場合は、海外大学への入学を検討してみるのも1つの手でしょう。
日本人に人気!アメリカとオーストラリアの大学への入学方法
ただし、海外大学への入学方法は、あまり知られていないのではないでしょうか。そこで、日本人に人気のアメリカとオーストラリアの大学への入学方法について簡単にご紹介したいと思います。
アメリカとオーストラリアの大学への入学方法で共通すること
まず、共通する条件として、大学の講義を受講できる英語力の証明を提出する必要があります。英語力の証明として認められている英語試験の代表は、TOEFL・IELTS・ケンブリッジ英検の3つとなり、どれも「読む・聞く・話す・書く」の4科目のテストが課せられます。一定基準以上の英語力を身につけるために、まずは英語の勉強に励むことが第1ステップとなるでしょう。
次に、高校時代の成績が重視される傾向にあることも共通しています。特にトップレベルの大学へ入学するためには高い成績が求められることが多いので、現在高校生の人は、学校の勉強で好成績を取るように頑張りましょう。その代わり、日本の大学で求められるような学力試験を課す大学は少なく、基本的にはエッセイ課題などと高校時代の成績を総合的に判断して入学審査を行っています。
アメリカとオーストラリアの大学への入学方法で大きく異なること
大きく異なる点としては、アメリカにはコミュニティカレッジという制度があり、コミュニティカレッジから総合大学への編入を選ぶ方が多いということです。コミュニティカレッジで好成績を修めることが、トップスクールへ入学するためには必要となり、留学後も気が抜けないのが特徴です。
一方で、オーストラリアの大学は、ファウンデーションコースか専門コースを経て大学へ入学するのが一般的です。オーストラリアのファウンデーションコースは、日本の一般教養課程にあたり、日本の高校卒業者で大学未入学者(大学1年を未修了)の場合は原則として受講することが必要になります。
また、アメリカの学費のほうがオーストラリアよりも高い傾向にはありますが、アメリカとオーストラリアのどちらにも学費の安いコミュニティカレッジや専門学校はあるため、選び方によってはトータルでの学費を抑えることもできますよ。
2. 駐在員派遣のチャンスが多い会社を選ぶ
画像元:Beppie
駐在員として海外オフィスに転勤できる制度を備えた日本企業もあります。特に、インフラ系の会社やメーカー、商社などは、海外に日本人の駐在員を多く派遣しているため、海外で働けるチャンスが高いと言えるでしょう。
平成26年に公表された外務省の海外在留邦人数調査統計によると、平成25年時点で63,777社の日系企業(拠点)が海外に存在しており、今後も海外で働ける日本人人材のニーズは高いと言えます。ワールドアベニューの現地オフィスがあるシドニーにも、KDDI、キャノン、丸紅、三菱商事など、日本の有名企業がオフィスを構えています。
ただ、語学力が乏しい、あるいは海外経験が少ない社員を駐在員として海外へ派遣するケースは少ないのが現実。海外駐在に向けて必要な語学力を身につけるための研修費用などを会社が負担することは少なく、あらかじめ語学力を備えた社員を選ぶ傾向にあるようです。
ワールドアベニューにも外資系企業で働いていたスタッフがいるのですが、やはり海外駐在や海外出張の人選においては、元々持っている英語力が加味されていたそうです。また、外資系企業であるにも関わらず、英語力がない社員については、海外と関わる仕事が割り当てられることは稀だったとのこと。つまり、駐在員派遣のチャンスがある会社に入ればゴールとは言えません。必要な語学力や海外経験をしっかりと身につけて、海外駐在員として選ばれるように頑張りましょう。
3. 海外での長期留学経験を積んでおく
もし、海外の大学を卒業するのが難しい場合には、長期留学を検討してみましょう。やはり、海外で働くためには、海外経験があるほうが有利といえるからです。
というのも、海外経験がない方が思い描く海外生活と、実際の海外生活とは大きく違うことが少なくありません。日本は世界の中でも治安が良く、町も綺麗に整備された非常に恵まれた国です。そのため、せっかく海外で働くことができたのに、日本が優れていることを再認識し、ホームシックになってしまう人もいます。
苦労して「海外で働く」という夢を実現させたのにも関わらず、海外生活に慣れずに帰国を選ばざるを得なくなってしまっては元も子もありません。だからこそ、長期留学を通して、少なくとも半年は海外生活を経験しておくことをオススメします。
海外で長期間留学すれば、ネイティブ・スピーカーとの会話経験を積むこともでき、机の上だけでは得られないスムーズな英会話力と、英語に対する自信も養うことができますよ。
もし、海外での長期留学を検討される際には、下記のポイントに留意してコースを選択するとよいでしょう。
・ 半年以上の語学学校就学経験
・ ローカル企業でのインターンシップ経験
・ 各種試験(IELTS・TOEFL・ケンブリッジ英検)の対策コースが受講できる語学学校
・ 英語を母国語とする国(アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア)
4. 専門的なスキルが身につく職業を選ぶ
医師や看護師などの医療従事者や機械系の技術者であれば、人材や技術が不足している海外の国で働ける可能性が高まります。海外ボランティア団体として有名な海外青年協力隊や国境なき医師団なども、専門職を優遇する傾向があるようです。
例えば、看護師は、日本だけではなく世界各国でも人材が不足している職業の一つです。特に、オーストラリアでは、オーストラリアの正看護師資格を取得し、一定以上の職務経歴と英語力を証明すると、オーストラリアに永住する権利を得られる可能性があります(※2015年3月現在)。
このように、日本での進路を考える際に、海外への道が開ける資格専門職や高度な技術職を選択するのもよいでしょう。
では、実際に、どのような職業が海外で必要とされているのでしょうか。各国の情勢や年毎に変化するものの、例えば、オーストラリアでは2015年3月時点で、人材が不足している職業として下記のようなリスト(抜粋)が公表されています。(http://www.immi.gov.au/Work/Pages/skilled-occupations-lists/sol.aspx)
-建築・技術系
・プロジェクトマネージャー
・エンジニアリングマネージャー
・船舶技術者
・電気工
-児童福祉関係
・チャイルドケアセンターマネージャー
・ソーシャルワーカー
-医療系
看護師
助産師
歯科技工士
-IT系
プログラマー
ITアナリスト
-事務系
会計士
ただし、人材が不足している職業だからといって、必ずしもビザを取得できるわけではありません。また、ビザの申請方法もそれぞれ異なりますので、必ずご自身でお調べになるか、移民コンサルタントにご相談ください。
5. ビジネスをテーマにした海外ドラマを見る
海外のビジネスシーンを直接見るというのは、なかなか経験できるものではありません。そこで、手軽に海外のビジネスの現場を理解するのにちょうどいいのが、ビジネスをテーマにした海外ドラマです。オススメの海外ドラマとしては、「The Office」や「Ugly Betty」、「The Closer」などがあります。
もちろん、ネイティブの英語を聞くためにも字幕版で見ましょう! 英語の勉強にもなるので一石二鳥の効果がありますよ。学習効果を高めるコツは以下の通りです。ぜひ参考にしてみてくださいね。
1. まずは、字幕ありで、特に何も意識せずに全話を2周見る
2. 次に、字幕なしで1話ずつ集中して見る
3. 聞き取れなかったところや、意味の分からないところを重点的に何度も見る
4. 気に入ったシーンは、役になりきってフレーズを何度も口に出してみる
5. 英語を使える人と話す機会があった時に、実際に学んだフレーズを使ってみる
6. 外国人の集まるパブに行って友達をつくろう!
多くの外国人が日本を訪れていますが、日常生活ではなかなか出会えないという方もいるかと思います。そこで、外国人の集まる場所へ自ら出向き、友達を作ってみてはいかがでしょうか。
外国人が集まる場所といっても様々ですが、オススメはアイリッシュパブに代表される外国人向けのパブです。日本の居酒屋などは外国人にはまだまだ敷居が高いこともあり、多くの外国人がアイリッシュパブなどでお酒を飲んでいます。
全てとはいえませんが、アイリッシュパブに来ている外国人の多くが陽気で気さくなので、話しかければ仲良くなれるでしょう。海外で働くためには、外国人と積極的に仲良くなろうとする気持ちが非常に大切ですので、こういった場所で外国人の中に飛び込んで友達を作る経験は、将来の自信にも繋がるはずです。
7. 外務省に入省する
上述した「駐在員」というには少し毛並みが異なるかもしれませんが、海外で働く職業として外務省の外交官を真っ先に思い浮かべる方もいらっしゃるのではないでしょうか。外務省から世界各地に外交官として派遣され、海外赴任先で日本の国益のために働く姿に憧れる方も少なくないはずです。
でも、皆さんが不安に思うのが、難関と言われる国家公務員試験ではないでしょうか。ただ、多くの方が新卒でしか入省できないイメージを持っているかもしれませんが、実際には、新卒採用の他、経験者採用や任期付職員の採用も行っています。
この任期付職員採用には特に注目です。常に海外勤務があるわけではありませんが、海外総領事館事務所に勤務できる募集がされていることもあります。応募条件は、ポジションや赴任先によって異なるものの、正規職員ではないため、国家公務員試験を課せられることはありません。留学経験や社会人経験などを違ったアプローチで日本の外交に役立てられるチャンスがあります。
一方の経験者採用では、人事院指定の試験に合格することが必要になります。ただ、新卒という扱いではなく、一定の職位で入省することが可能です。
狭き門とされる外務省への入省ですが、諦めず頻繁に採用情報を確認してみると、自分に合った仕事が見つかるかもしれませんよ。
8. 両親を説得しておく
意外と見落としがちな落とし穴が、いざ海外に出ることを両親に打ち明けたら反対され、海外で働くことを諦めてしまうというパターンです。
「子どもには日本にいてもらいたい」という親の願望は、皆さんが思っている以上に強いので、自分の夢を早めに伝えておき、理解を得られるようにしておきましょう。
両親を説得するためのコツとしては、海外から戻ってくる時期を明確にしておくことをおすすめします。ただ結局は、あなた自身の姿こそが、最も効果的な説得材料です。日ごろから海外経験をたくさん積むための努力を欠かさない自立した姿勢があなたにあれば、両親はきっと最後には納得してくれるでしょう。
いずれは海外で働くと決めるのであれば、両親とも長く離れることにもなります。だからこそ、ふだんから親孝行も欠かさないようにしましょうね。
最後に
「海外で働く」という夢は、すぐに実現できるほど容易い目標ではないのが事実です。ただ、しっかりと時間をかけて準備を進めておけば、絶対に叶わない目標というわけでもありません。憧れの海外で働く日々を手にするために、今からできる準備をコツコツと進めていきましょう!
Comments
関連記事もどうぞ
「海外留学」
のことなら何でもご相談下さい
ワールドアベニューでは、世界各国の海外留学プログラムをご紹介するだけでなく、海外教育機関と協力し、ワールドアベニュー限定プログラムを提供しています。興味をお持ちいただけた方は、まずはお気軽にご相談ください。