新トランプ政権のテロ対策はオーストラリア国民にも影響あり?

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オーストラリア留学 News

【参考文献】
① The Sydney Morning Herald 29/01/2017 3.10 pm
http://www.smh.com.au/world/donald-trumps-immigration-order-explained-20170129-gu0rg1.html

② The Sydney Morning Herald 30/01/2017 9.53 am
http://www.smh.com.au/federal-politics/political-news/australia-will-support-donald-trump-on-strong-border-protection-policies-julie-bishop-20170129-gu133i.html

就任前から世界を騒がせてきたアメリカ合衆国のドナルド・トランプ新大統領。選挙活動中から「アメリカとメキシコとの国境に壁を建設する」などの過激な発言や、「アメリカ第一主義」を謳い移民の受け入れを停止する意思を見せてきましたが、早速大統領となったいま“大統領声明”として「難民によるアメリカへの入国120日間禁止」「シリア難民の無期限入国禁止」「イスラム教7カ国の国民による入国90日間禁止」を発表しました。このイスラム教7カ国にはイラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメンが含まれます。またこれら3つの取り決めの他に、「上記イスラム教7カ国出身でアメリカの永住権を持つ者のアメリカへの再入国禁止」も発表されました。
トランプ大統領によるこの移民に対する厳重な措置は2011年9月11日にアメリカを襲った同時多発テロが一因とされています。「イスラム過激派」と日本でもニュースで聞かない日はないくらい、アメリカで起きたテロを境にイスラム諸国出身の過激派グループによるアメリカへの牽制、貧困国がターゲットなる紛争やテロなど、何かと「イスラム国」が絡む危険で悲しいニュースが日々流れる最中、このトランプ大統領による大々的な声明。19人のテロリストによって3000人近くの尊い命が奪われたあのテロのことを考えると、トランプ政権が下した決定は「非情」という言葉で簡単に非難することはし難く感じます。しかし、同時多発テロに関与した19人のテロリストの多くはサウジアラビア出身、そして残りはアラブ首長国連邦、エジプト、レバノン出身と報告されています。
ここでお気づきになった方もいると思いますが、今回アメリカへの入国が禁止されることとなったイスラム教7カ国には同時多発テロに大きく関与したテロリストの出身国は1つも含まれていません。あのような悲惨なテロが二度とアメリカで起きないように、「イスラム教7カ国」をテロの温床国と位置づけた上での措置ということなのでしょうか。

このトランプ政権の移民施策は各国のリーダーから当たり前の如く賛否両論を呼んでいます。アメリカ同様移民を広く受け入れてきたイギリスやカナダはトランプ政権のこの意向に反対の意思を示し、ドイツのメルケル首相は「特定の国・宗教を疑うことはテロを撲滅するためであろうとも正当化されるべきではない」と強く非難しています。
一方、私達が生活する「移民大国」オーストラリアのビショップ外務大臣は、「ターンブル政権はトランプ政権の強固な移民政策と国境防備における政策を支援する」と発表しました。これは、、アメリカに盾をつかない姿勢を見せるための声明なのか、それとも同じ移民国としてオーストラリアもアメリカを見習ってこれから移民の受け入れ政策を制限していく意思の表れなのか。イギリスやカナダが堂々とトランプ政権を批判している中、オーストラリアのリーダーによるこの発言の意図、皆さんはどのように感じますか?

アメリカと同じように移民を多く受け入れているオーストラリア。毎日耐え難い差別を受けることなく、何不自由なく勉強や仕事をすることができているとあまり自覚することはないと思いますが、オーストラリアで生活する私たち日本人も「移民」という存在であり、「外国人」であることに間違いはありません。トランプ政権のようにオーストラリアが今すぐ移民を排除する方向に進むことはないと思いますが、選挙期間中からトランプ大統領が掲げていた移民排除政策を耳にしてから、私は個人的にいつかオーストラリアも今ほど移民を広く受け入れることはなくなってしまうのでは、もしくはアメリカで生活しているメキシコからの移民のように、ある日とても心細くて不安な気持ちを抱えたまま生活しなければいけない日々がきてしまうのではと不安になることが多くなってきました。トランプ政権に関するニュースは日本でも取り上げられていると思いますが、私たちの多くが「移民」という立場である以上、オーストラリアのニュースはどのようにアメリカの今後を報じているか、そしてそれに対するオーストラリアのターンブル政権の立ち位置などにも注目してニュースをチェックしてみて下さい。

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