【シドニーで日本の映画を満喫!】留学マガジン編集部がThe Japanese Film Festival (日本映画祭)に行ってきました!

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オーストラリア留学 News

皆さんは映画を観ることは好きですか?日本では毎年10月末に開催される“東京国際映画祭”をはじめとし、数々の映画祭が日本各地で開催されているようですが、オーストラリアでも特定のジャンルやスポーツにスポットを当てたものや、多民族国家ならではの世界各国の映画を取り扱った映画祭が1年を通して開催されています。そして、現在シドニーで11月17日から開催されているのが「日本映画祭(JFF)」!オーストラリア在住の日本人のみならず、オーストラリアに住む全ての人達からの人気を誇る日本の映画を、私たちマガジン編集部も早速映画館で観て来ちゃいました(*^^*) 今回は、いつもワールドアベニューのお客様のお荷物を日本に届けてくださるサービス「Cube it」を運営するFast Link Cube様からご招待いただきました。ありがとうございます!!

今回は、オーストラリアの日本映画祭の歴史についてご紹介し、私たちが観た日本で10月8日から公開されている話題作「少女」の感想レポートをまとめていきたいと思います。(※ネタバレはありませんのでご安心ください。(^^)/)

The Japanese Film Festivalの歴史・概要

オーストラリアで日本映画祭が開催されるようになったのは遡ること19年前の1997年。現在シドニーにある国際交流基金シドニー日本文化センターの芸術文化交流部長としてご活躍されている許斐 雅文(このみ まさふみ)さんが、オーストラリアと日本との文化交流・日本の言語や文化の普及のために始めたイベントで、1997年当初は映画3本のみの上映だったそうです。初めは小さな“日本の映画上映イベント”が、許斐さんを始めとする国際交流基金(The Japan Foundation)の積極的な日本文化普及への取り組みによって、今では“世界最大の日本映画祭”としてオーストラリアで年に1回行われる人気のイベントとして認められるほどになりました。19回目の日本映画祭だった昨年はオーストラリア全国で26,300人もの人々が足を運んだそうです。。。( ;O; ) 現在オーストラリアにおける日本映画祭は各地で開催される日程が以下のように異なります。

<オーストラリアの今年のJFF(日本映画祭)スケジュール>

キャンベラ:10月14日~23日
アデレード:10月21日~30日
ブリスベン:10月26日~30日
パース:11月2日~6日
シドニー:11月17日~27日
メルボルン:11月24日~12月4日

また、上映する映画館は以下の通りです。

●Event Cinemas
●Hoyts Cinema
●Mercury Cinema
●Capitol Cinemas

オーストラリアのThe Japanese Film Festival(日本映画祭)はここがすごい!

“映画祭”ということもあり、上映される映画のいくつかには出演客や監督、ディレクターの方々が日本から来ていて、その方たちに質疑応答ができるものもあるんです!2013年の映画祭(シドニー)には「太平洋の奇跡―フォックスと呼ばれた男」という映画の主演を務めた竹野内豊さんが上映後の質疑応答の特別セクションに登壇されたそう!日本人にとっては日本で簡単にお目にかかることのできない有名人に会える滅多にないチャンスですし、映画製作に携わった監督からはその映画に込められたメッセージや秘話など、映画を観るだけでは知ることのできないことを聞けるチャンスなので、とても贅沢!英語圏ではないアジアの国の映画が日本語吹き替え・英語字幕で上映されているのにも関わらずこのような大きな人気を誇っているのは、これだけ日本の文化が海外の人々にとって魅力的であり、映画を通して日本の文化に触れてみたいと海外でも多くの人々が感じているということなのではないでしょうか。

日本映画祭inシドニーで観た映画「少女」(Night’s Tightrope)について~感想レポート~

20回目となる日本映画祭で私たちマガジン編集部が観たのは『少女』という作品。『告白』、『夜行観覧車』など数々の人間の奥底に眠る欲望や素直な姿を幻想的・現実的の両方の視点から描くことで人気を集める湊かなえさん原作の小説が実写化されたものです。「死とは何か?」という国籍を問わない人間にとってのテーマを映画の1つのテーマとしているからでしょうか、たくさんの幅広い年代の観客で会場は埋め尽くされていました。
 
物語の主人公は同じ女子高校に通う敦子(山本美月)と由紀(本田翼)。2人は幼馴染でありながらそれぞれが抱える、お互いに打ち明けることのできない大きな悩みや孤独が原因で歩み寄りたいのに遠ざけてしまう、という関係になってしまう。由紀の闇――1日中狂ったようにムチを振り回しながら大声をあげる祖母と手に痛々しく残る傷痕。「死ねばいいのに。」という憎しみに覆われた思いが段々と由紀の「人の死」に対する好奇心を高めていた。「死って、モノじゃなくて現象だと思う。」「どうせなら死ぬ瞬間を見てみたい。そう思わない?」、そう思う、けれど、同じクラスでいじめの標的になっている幼馴染で親友の敦子に「死にたい。」と訴えられた時、彼女を救い出そうと素直に手を差し伸べる自分がいた。そんなある日、由紀が熱心に書き続けていた小説の原稿が何者かに盗まれてしまった。その何者かが明るみになった時、彼女の心の底にはびこる憎悪の念が爆発してしまう。、そう思う、けれど、同じクラスでいじめの標的になっている幼馴染で親友の敦子に「死にたい。」と訴えられた時、彼女を救い出そうと手を差し伸べる自分がいた。
 
敦子の闇――幼い頃から県道の才能が優れ、高校もスポーツ推薦で入学した。1年生ながら高校剣道部を日本一に導いてくれることを期待されていたにも関わらず、全国出場を懸けた県予選の試合中に足を挫いてしまったことが原因でチームは全国出場を逃してしまった。足を挫いて倒れた時に駆け寄ってきた仲間が放ったのは心配する言葉ではなく、彼女に対する嫉妬からの侮辱や失望。このことが原因で敦子はクラスでいじめの標的となり、毎日教室やSNSで間接的に「死ねばいいのに。」と迫られる毎日を送ることとなってしまう。既に治っているけど、足をひきずっていたほうが都合良く生きられると周りに嘘をついている自分。助けてほしい、でも迷惑をかけたくないと距離を置く由紀が気になる毎日。そんな時、“由紀の闇”に気づいてしまう。
 
世間でも“17歳”という年は思春期真っただ中でどこか扱うのに難しい年頃のように感じられています。その難しい年頃の女の子を、女の意地汚さや男よりも非情で冷たい部分を「女子高」という空間を舞台に描いているこの作品は、同じ女性としても見ていてとても怖く、女子高出身じゃなくて良かった、、と思ってしまいました(笑)。言葉や文字で表すことがどこかタブーなように感じられる「死」という言葉が映画のシーンの至るところに散りばめられていること、そして「多感な年頃」というのが物語を理解する大切な要素なように感じ、また現代の女子高生をリアルに映し出していると感じました。
 
そして、印象的だったのが、小さな頃から一緒で親友だったはずの由紀と敦子がそれぞれ「死ねばいいのに。」と誰かを憎む側と「死にたい。」と自分が生きていくことを辛いと感じてしまう側の両極端に立ってしまっていること。そんな彼女達にとって「生」「死」「命」「絆」とは何なのか、皆さんも彼女達がそれぞれもがき苦しみながら答えを探していく様子を見て、自分達が友達関係のことなどでたくさん悩んだ時期などがあったことを思い出すかもしれません。
 
上映後にはなんと先述の質疑応答セクションが設けられており、日本からの特別ゲストとして監督をされた三島由紀子さんがいらっしゃいました!観客からは映画のシーン別の色の使い方の違いから、三島さんが映画に込めたメッセージや印象的なシーンの解説、物語の主人公の役柄に対照的なキャストの起用についてなどたくさんの質問が上がり、映画本編だけではなく、その後の質疑応答もたいへん盛り上がっていました。

おわりに

『少女』を始め、日本映画祭はまだまだ数多くの作品を上映しており、上映作品の概要やチケットのオンライン予約も日本映画祭公式ウェブサイトで行うことが可能です。(下記参照)
<第20回日本映画祭公式ウェブサイト:https://japanesefilmfestival.net/

日本語吹き替え・英語字幕がほとんどなので、普通に映画として楽しむほか、吹き替えと字幕を照らし合わすことで「この日本語表現はこうやって英語で表すんだ!」と学ぶこともできます(^_-)-☆
シドニーでは27日まで映画祭が続くので皆さんもお時間がある時に上映対象の映画館に足を運んでみて下さい。(*^^*)

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