3月1日、新卒採用の広報活動が解禁となり、リクナビやマイナビの求人サイトがオープン。全国各地での合同企業説明会がスタートしましたね。しばらくは求人サイトや合同説明会を活用しての企業研究が中心となっていたかとは思いますが、今後は、エントリーシート(ES)の提出が迫っています。
出発者も多い4月の時期ですが、帰国者も多いこの時期。今回は、帰国後に待ち受ける就活、その序盤に控えるエントリーシートについてお話しようと思います。
エントリーシート(ES)とは:
氏名と連絡先・出身高校名と大学名を記載する欄のほか、各企業が独自に作成した何問かの設問があります。主な設問内容は、志望動機や自己PRに関連した内容がほとんどで、記入欄が広く取られ、論作文試験と同じような形式になっている事が特徴でです。また、留学経験者としてぜひアピールしたいTOEICや英検のスコア、資格や特技などを申告させるスペースもあります。
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■ エントリーシート概要
・そもそも、ESの目的とはなにか?
・エントリーシートではどのようなことが問われるのか?
■ エントリーシートを書くために準備すること
・留学経験という武器を研ぎ上げる!
・企業のハートを射抜く書き方のコツを覚えよう!
・答え合わせは念入りに!
まとめ
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エントリーシート概要
そもそも、ESの目的とはなにか?
ESは日本語に訳すと「応募用紙」ですが、ただの応募用紙だと思っていい加減な書き方しては絶対にいけません。なぜなら、ESは就活の「鍵」とも呼べる重要な存在だからです。
なぜESがそこまで重要なのか? 物事の重要性を知るためには、その目的をきちんと理解することが大切です。まずは、エントリーシートの目的とはなにか?を説明しましょう。
ESの目的は大きく2つあります。
1、足切り
2、面接時の資料
1つ目の「足切り」。これを聞くと、「ゾクッ」としますよね。しかし、人気の大手企業ともなると一万人を越す応募があり、中堅どころでも数千人の単位の応募があります。残念ながら、企業には就職希望者一人ひとりを面接する時間はありません。そこで、エントリーシートで、その企業の採用基準に達している学生かどうか?を判断する、つまり「足切り」をしていきます。
実はこの足切りが非常にえげつない。
最大手の採用担当者レベルになると、「ESを見ただけで、ある程度その学生の能力がわかる」と言われ、エントリーシートの合否はわずか数十秒で判断されます。就活の序盤での足切りを回避するためにもESをとことん作りこむことは非常に重要なステップだといえます。
2つ目は「面接時の資料として活用する」という目的です。
自己PRや志望動機などの要素をチェックすることのできるエントリーシートは、企業にとって一次面接だけではなく、その後の二次、三次、最終面接の際にも大切な情報源となります。つまり、エントリーシートの内容一つで、その後の面接を有利にすすめることができるのかどうかが決まります。したがって、足切りに合わないということだけではなく、ES通過後の「面接」もきちんと意識して作成する必要があります。
いかがですか。ESが、企業の一次選考として、応募者の絞込に主に使用されるものであり、また、その後の選考プロセスのなかで、面接官にとって「あなたを知るための資料」となる重要な存在だということがおわかりいただけましたでしょうか。
エントリーシートではどのようなことが問われるのか?
前項でエントリーシートが就活において非常に重要な役割を果たしているということはおわかりいただけたと思います。では、エントリーシートではどのようなことを問われるのでしょうか。
問われること=企業が知りたいことは大きく4つと言われています。
1、志望動機=なぜ、わたし(当社)なの?
2、長所・能力=あなたってどんな人?
3、学力・地頭力=考えるチカラある?
4、仕事力=仕事、ちゃんとがんばれる?
なんだか恋愛みたいですよね。
恋愛と就活が一緒とはいいませんが、事実、相手が求める像を理解し、アピールする点においては似ているところがあるように思います(笑)。
冗談はさておき、上記の1、2、は特に企業が重要視しています。そして、この「問」のなかで留学経験を最大限活用できるが、2です。
実際には下記のような質問があります。
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■ 自己紹介をしてください。
■ 自身の性格を分析してください。
■ あなたという人間を、200文字以内で表現してください。
■ 今までの成功体験をご記入ください。
■ 人生のなかで最もチャレンジしたといえる経験を教えてください。
■ あなた自身の強み自由に記述してください。
■ 学業以外で力を入れたことについて教えてください。
■ 学生時代に最も力を入れたことはなんですか。またそこから何を得ましたか?
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上記のような質問に対して、武器になるのが「留学経験」です。
「留学しよう」と思ったときは、何かにつまずいていたり、何かを得たいと思っていたりすることがほとんどです。そんな「躓いた経験」から留学を決意し、「チャレンジしたこと」や、そのなかで「挫折しそうになったこと」、「屈強を乗り越えたこと」など、良かったことも悪かったことも、また強みも弱みも併せて語れるようになっておきましょう。
ここで注意が必要なのは、企業が採用したいと考えているのは「自社で活躍してくれそうな」学生だということです。
例えば、合コンで「家庭的な女性が好き」といっている男性に対して、「私、バリバリのキャリアウーマンなの!」とアピールしても響きませんよね?これと同様に、「希望の企業がどのような人材を求めているのか?」をきちんと研究・把握したうえで、適切な内容になるように意識することを忘れないようにしましょう。
上記を踏まえ、今回は、「2、長所・能力=あなたってどんな人?」の書き方にフォーカスして、企業のハートを射抜く書き方についてお話していきましょう。
エントリーシートを書くために準備すること
留学経験という「武器」を研ぎ上げる!
せっかく時間もお金も投資した海外留学経験。
最大限、就職活動にも活かしていきたいですよね。
ただ、友人や先輩に、「留学、どうでしたか?」と聞いてみるものの、「よかったよ!」と漠然とした回答しか得られなかった、、、という経験はありませんか?友人同士の会話であればそれもありですが、就職活動ともなるとそうはいきません。
では、どのような書き方をしたら留学で得た経験を、企業(採用担当者)のハートを射抜く内容にし、エントリーシートに落とし込みできるのか?それは、留学で得た経験をただの「事実」として述べるのではなく、「だから何?」の部分をきちんと意識して表現できるようになることです。
なぜならば、「事実」だけでは、「本当に伝えたいこと」が明確に伝わらないからです。
例えば、下記のような留学経験を通じての事実があったと想定します。
「海外の企業でインターンシップを経験した」
「Facebookで他国籍の友人100人作った」
この武器たちを磨くこともせず、ただ戦場に放ったのでは、無駄死にしてしまいます。
例えば、こんな感じで死にます。
あなた:「海外の企業でインターンシップを経験しました」
採用担当:「そう。頑張ったんだね。で、それってどのくらいすごいことなの?結局、英語は実践的なビジネスシーンで使えるの?仕事はできるの?」
あなた:「・・・。」
あなた:「Facebookで他国籍の友人100人作りました」
採用担当:「そう。友達多いんだね。で、仕事はできるの?」
あなた:「・・・。」
これが、「だから何?」の部分をきちんと意識して書くとどうなるのかというと・・・
事実:「海外の企業でインターンシップを経験した」
だから何?:
「通常であれば海外企業でのインターンシップなど、現地の大学生レベルでなければ経験できないレベルなのにもかかわらず、たった1年間の留学で、しかもTOEIC300点からのスタートで、インターンシップ経験を積むことができているということは、つまり、高い目標でも人並みならぬ努力をもって達成する目標達成能力があるということに違いない!」
事実:「Facebookで他国籍の友人100人作った」
だから何?:
「日本で日本語でのコミュニケーションだったとしても友人を新しく100人も作るなんて至難の業なのにも関わらず、さまざまな国の友人を、英語環境のなかで100人も作れたということは、異文化に対する理解力や英語でのコミュニケーション力、発信力が非常に高いに違いない!」
いかがでしょうか。簡単にではありますが、ただ事実を述べるよりも、その事実からあなた自身のことがより明確に、そして採用担当者が「この人材ほしいな」と感じさせる内容になっているかと思います。
このように、留学で得た経験を、企業(採用担当者)のハートを射抜く内容にし、エントリーシートに落とし込みするためには留学で得た経験を、ただの「事実」として述べるのではなく、「だから何?」の部分をきちんと意識して表現できるようになることが大切なのです。
企業のハートを射抜く書き方のコツを覚えよう!
上述させていただいた武器を、より有効に活用するために「書き方」のコツをご紹介します。
前項で上述したように事実から導き出した「だから何?」をエピソードとしてたくさん書き出してみましょう。
そしてこのエピソードと下記に記するコツを使って「2、長所・能力=あなたってどんな人?」をより効果的に表現していきましょう。
エントリーシートを書くときに使いこなしていただきたい方法は大きく2つあります。
1、「WHOLE PART WHOLE法」
2、「PREP法」
WHOLE PART WHOLE法とは?
相手に情報を効率的に伝える時の手法の一つで、結論を先に伝え、それに対する理由や付属情報など段階を追って、説明する方法です。
WHOLE(全体のテーマ)/PART(部分)
例:
WHOLE・・・全体のテーマ「○○が重要だという理由は大きく3つあります」
PART・・・部分「1つ目はA、2つ目はB、3つ目はCとなります。特に1つ目は・・・」
WHOLE・・・全体「以上のことから、○○が重要だといえます」
PREP法の構造とは?
Point→Reason→Example→Pointの順で話す構成法のことです。
例:
Point・・・結論「~は、Aです」
Reason・・結論に至る理由 「なぜならば~」
Example・・理由に至る具体的な事例 「例えば、~」
Point・・最後に結論となる内容を繰り返し述べる 「ですから、Aです」
ちなみに前項までの文章ですが、この「WHOLE PART WHOLE法」と「PREP法」を多様していますので、ぜひ参考にしてみてください。
答え合わせは念入りに!
最後に、実はここがもっとも大切かもしれません。
「答え合わせ」とは、「質問されていること」に「本当に答えているか」の確認です。
あなた自身が、どんなに企業が求める資質を持っていたとしても、質問に対して明確に答えられていないと何も伝わりません。
この答え合わせの作業は、念入りに行い、できれば採用担当関係で働いている方や、社会人の先輩、キャリアカウンセラーなどにきちんとチェックしてもらうことをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
人生に一度っきりの新卒からの就職活動。
この就職活動の結果で今後の人生が決まるといっても過言ではありません。
苦しいときも、辛いときもある戦いですが、留学も就活も乗り越えた先には、明るい未来が待っています。
今、目の前の就活と格闘している皆さん、がんばって!!!
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具体的にどのような内容のセミナーを実施しているのか?は下記よりご参照ください。
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