世界を股にかけて活躍するキャビンアテンダントや英語を駆使し空港で働くグランドスタッフなどは人気の仕事です。しかし、求人倍率の高さや仕事の厳しさなどからチャレンジすることに不安を感じている方も多いのではないかと思います。今回は実際にエアライン関係で働く方に「エアライン業界にチャレンジする上で気になる10のこと」を聞いてみました。
エアライン業界にチャレンジする上で気になる10のこと
まずは、今回ご協力いただいたAYUMIさんをご紹介します。
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プロフィール:AYUMIさん(24歳)
お仕事:日系の国際線 インフォメーションセンター勤務
英語力:TOEIC900
留学経験:
アメリカ 短期留学5週間
オーストラリア パース マードック大学へ交換留学 1年間留学経験を通じて、TOEIC900点という高得点を取得しているAYUMIさん。
留学経験や英語力が就職活動や業務のなかでどのように生かされているのかなどお話をお伺いしました。
Q1. 英語を使った仕事は他にもたくさんあるなかで、なぜ、エアライン業界で働きたいと思ったのですか?
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英語が好きだったこと、それから接客の仕事も楽しいと感じていたこと、また、誰かのために頑張って「ありがとう」と言われることが自分のやりがいに繋がっていることなど、理由はたくさんあります。ただ、一番の理由は、「空港」という場所が、とても好きだったからです。
少し不思議な感覚かもしれませんが、これから飛び立つワクワク感や久しぶりの再会を喜ぶ笑顔、そんなステキな気持ちがあふれる「空港」はいつも私を幸せな気持ちにしてくれました。だから私もそんな場所で働きたいと思っていたんです。
Q2. エアライン業界へ就職したいと思われたキッカケは?
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実は両親の仕事の都合で小学生に上る前までの数年間をオーストラリアのシドニーで過ごした経験もあり、もともと英語が好きでした。ただ、小学生にあがる前なので、最低限の聞き取りはできるものの、読み・書き・話すになると自信をもって「できる」とは言えませんでした。だから「喋れるようになりたい」という思いはずっとありました。
そんなとき、アメリカへの短期留学の機会があり、「ちゃんと喋れるようになりたい」「仕事でも通用する英語力を身につけたい」と、より強く思うようになりました。思えばその思いがエアライン業界へ就職したいと思ったキッカケなのかもしれません。
Q3. 英語力はエアライン業界での就活に役立ちましたか。
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エアライン業界以外でも、外資系のホテルなどへエントリーしました。
どちらもTOEICのスコアの規定があったり面接が英語だったりと、留学して得たTOEICのスコアはもちろん、実践的なコミュニケーション力はとても役立ちました。
Q4. 業務中、英語は使いますか。
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はい、日常的に使います。
海外からのお客様向けに、フライト案内、施設案内、空港までのアクセス案内はもちろん、全国各地のホテル予約や各交通機関(リムジンバス・高速バス・高速船等)のチケットの販売や、海外旅行に便利な国際通話カードなど、基本的には全て英語で行います。
Q5. 接客時に気をつけていること、工夫していることなどがあれば教えてください。
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英語を使うと一言でいっても、対ネイティブと対ノンネイティブの場合と大きく2通りあります。
ノンネイティブのお客様の場合は、丁寧さを重視するあまり、難しい単語を多用するとかえって伝わりにくい表現になってしまうため、あえて簡単な単語や表現を使うようにします。逆に、ネイティブのお客様の場合、丁寧な表現を意識しクッション言葉(日本語の場合、「恐れ入りますが(・・・少々お待ちいただけますか?)」など)をきちんと使うように意識しています。
Q6. 英語だけでなく文化や価値観などを理解することは大切ですか。
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はい、とても大切なことだと思います。
たとえば、私の勤める空港では、近年の東南アジア(特にマレーシアやインドネシアなどイスラム教徒(ムスリム)の多い国・地域)のお客様の利用増加をうけ、ムスリムのお客様が安心して当空港をご利用いただけるよう、祈祷室の整備や食材への配慮を徹底しています。具体的にはイスラム教で禁じられている食材を使用しない「ハラール料理」を、特別待合室や関空展望ホールSky View内「団体食事会場」で提供するサービスを開始したり、空港内15店舗の飲食店では「ポークフリー・アルコールフリーメニュー」(食材から豚およびアルコールを除去したメニュー)を設定したりしています。
ムスリムのお客様をご案内する際に、当空港に上記のようなサービスがあり快適に安心して過ごしていただけるということを伝えることも私達の役割です。
日本は単一民族の集まりなので、言葉はもちろん宗教や文化の違いで衝突することや失礼にあたいすることなどはあまりありません。しかし、海外は違います。さまざまな国籍や人種の人々がさまざまな言葉や宗教、文化をまとい生活しています。空港は日本と海外をつなぐ場所であり、日本ではあるものの、異なる文化や習慣などをきちんと理解し一人ひとりのお客様に満足のいくサービスを行うべきだと考えています。
Q7. 仕事をするなかで、「やっておいてよかったと感じること」は何ですか?
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いろいろありますが、なかでも留学は、やっておいてよかったと感じる経験です。
理由は、大きく3つあります。
1つ目は、日常的に英語を使うことで英語への価値観が変わったこと。
2つ目は、さまざまな文化や習慣にふれたことで視野が広がったこと。
3つ目は、普段は意識しなかった「日本」を意識できたこと。特に2つ目と3つ目の経験は日本で英語の勉強をしていただけでは得られなかったものだと思います。また、先の回答でもお話したように今の仕事にも生きる感覚となっています。
Q8. ずばりやりがいは?
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月次ですがお客様から「ありがとう」とお言葉をいただいた瞬間が、なによりもやりがいを感じる瞬間です。
業務のなかには当然クレーム対応なども含まれており、大変なこともたくさんあります。
しかし、一つひとつの仕事やお客様との出会いからたくさんの気付きと学びがあり、その経験や知識、自らの成長が誰かのためになっていると感じる瞬間はとても嬉しいです。
Q9. 今後の目標を教えてください。
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シンプルですが、接客レベルの向上です。
さまざまなお客様がいらっしゃいますが、より多くのお客様に不安や心配ではなく期待やワクワク感を、そして、安全で快適な時間を過ごしていただきたいと考えています。
Q10. 今後、エアライン業界への就職を考えている方へメッセージをお願いします。
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私は日本を出て、英語というコミュニケーションツールの大切さをあらためて感じました。
旅行もひとつですが、留学という方法でさまざまな国の人達と出会い知り合いより深くより日常的に英語を使うことは、エアライン業界を目指す皆さんにとってとてもいい経験になると思います。エアライン業界は皆さんもご存知の通りとても倍率の高い業界です。
私の就職活動の際も求人倍率は100倍以上だったと聞きます。
でも、諦めなくて本当に良かったと心から感じています。
とてもやりがいのある仕事だし、私自身今の仕事にほこりを感じています。どうか夢を諦めずに頑張ってください!
さいごに
新4年生の皆さんは「どんな仕事が自分にむいているのか」「やりたいことってなんだろう」と、とても迷う時期だと思います。また同時に、「やってみたいな」と思っても、学歴や英語力、求人状況などをみて「自分にはムリかな」と諦めてしまう方もいるかもしれません。
ですが、人生諦めるにはまだまだ若い!どうか諦めずに夢を追いかけてくださいね!
あ、でも今のままだとちょっと不安…、人生一発逆転する裏ワザはないかな…と考えているアナタ!
「留学」という就活の裏ワザを使ってみるのもひとつかもしれません。
オーストラリアのブリスベンに拠点をおく、VivaCollegeという語学学校兼専門学校はエアライン就職を目指す方のための英語コースも開講しています。
詳しくはワールドアベニューまでお気軽にご相談くださいね!
AYUMIさん、本当にありがとうございました。
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