最初に、日本でディズニー映画が公開される際、日本語の(または日本ウケする)タイトルが付けられることが多いことをご存知でしょうか? 今回ご紹介する『塔の上のラプンツェル』という映画も原題は“Tangled”。これは「(糸や髪が)もつれる、からまる」という意味です。ラプンツェルの髪が非常に長いことからこのような原題になったのでしょうか。こうしたこともいつもと違った見方が出来て面白いですね。
この作品では、ヒロインのラプンツェル (Rapunzel)と彼女の育ての親マザー・ゴーテル (Mother Gothel)、そして本来ラプンツェルのものであるティアラを盗んだために、王国から指名手配をされているフリン・ライダー (Flynn Rider; 本名はユージーン・フィッツハーバート(Eugene Fitzherbert))の3人が中心に話が展開されていきます。さらに、王宮の警護隊の白馬である、マキシマス(Maximus)も交じって描かれています。随所にディズニー映画らしい展開や歌もあり、楽しみながら鑑賞できること間違いなしです。
それでは、様々な”使えるようになりたい”英語表現を見ていきましょう。
『塔の上のラプンツェル』で学ぶ英語表現15フレーズ
1. Now, once upon a time, a single drop of sunlight fell from the heavens and from this small drop of sun, grew a magic, golden flower. It had the ability to heal the sick and injured.
「むかしむかし、一粒の太陽の光が天から落ちてきた。そして、その小さな一滴から魔法の金色の花が生まれた。その花には怪我や病気を癒す力があった。」
これは映画の冒頭でナレーションのような形で聞かれる部分であるが、複雑な構文をしている。
まず、冒頭の“once upon a time”は昔話特有の表現で、いわゆる「むかしむかし…」と訳される。andで繋がれた最初の文だが、“drop of sunlight fell”「太陽光が落ちた」と倒置形で使われている“a magic, golden flower grew from this small drop of sun”「この小さな一滴から魔法の金色の花が生まれた」が合わさって出来た文である。2文目では、“the sick and injured”の表現が使われているが、これは“the sick and injured people”という風に「人々」を補って考えると良い。同様に“The old feel the cold more than the young.” (年寄りは若者より寒さに敏感だ)のようにthe + 形容詞の形で使う。
2. She was about to have a baby.
「彼女はすぐに子供を産むところだった。」
ここでは、“be about to~”のイディオムは「~しようとしている」や「~するところである」という意味で使われている。
“I was about to say that.”であれば、「それを言おうと思ってた」という感じである。
3. Rapunzel: That’s 22 for me. How about 23 out of 45?
「これで私の22 勝目。45回勝負っていうのはどう?」
ラプンツェルがペットでカメレオンのPascalとかくれんぼをしている場面での表現である。
“out of~”は「(ある数)の中から」という意味で、“nine out of ten”であれば、「十中八九」となる。
4. Stuck in the same place I’ve always been.
「いつも同じ場所で同じことばかり。」
この台詞はラプンツェルが歌いながら毎日の生活について話している場面で使われている。“stuck”の原形は“stick”であるが、「動けなくなる」や「行き詰る」といった意味で使われ、“The car was stuck in the snow.” (車が雪で立ち往生)のように用いる。
5. Rider: Hold on.
「ちょっと待て。」
簡単な表現だがネイティブらしい表現である。“Wait”ではなく、“Hold on”を使っている。
6. Rider: Can’t you picture me in a castle of my own? Because I certainly can.
「お前たち、おれが城をおれの物にする姿が見えないのか?おれにはハッキリ見えるぜ」
王宮から王冠を盗み出したRiderが同行したスタビントン兄弟 (Stabbington Brothers)に対して言った台詞で、“picture”を動詞として「~を心に描く」という意味で使っている。
そして、“of one’s own”も「自分自身の」という意味で用いられている。
7. Mother Gothel: Let down your hair!
「髪の毛を下して!」
お使いから帰宅したマザーゴーテルがラプンツェルに対してこう言う。“Let + O + V”の語順が普通だが、ここでは“Let + V + O”の構文を使っている。
8. Mother Gothel: I’m not getting any younger down here!
「早くして~。年を取っちゃう。」
Rapunzel: Coming, Mother!
「はぁい!今すぐ下ろすわ~。」
ネイティブらしいやり取りの個所である。“not getting any younger”として「これ以上若くなることはない」と言っている。また、「(話し手の方へ)来る・向かう」という場合は“come”を用いる。たとえば、“Dinner’s ready.”と言われたら、“I’m coming.”と表現をする。一方の“go”は「どこかへ行く」という意味で使うので注意が必要だ。
9. Mother Gothel: Stop taking everything so seriously.
「なんでもそんなに真剣に受け取らないで」
鏡を見ながらマザー・ゴーテルがこうラプンツェルに告げる。“take”は「受け止める」の意味で使われている。
10. Mother Gothel: Rapunzel, Mother’s feeling a little run-down.
「ラプンツェル、お母様はちょっと疲れているのよ。」
ネイティブらしい表現が垣間見れる個所である。“run-down”はtiredと同義である。なお、“rundown”とハイフン抜きで使われると“summary”と同義となる。
11. Mother Gothel: I distinctly remember your birthday was last year.
「はっきり覚えてるの。あなたのお誕生日は去年だったでしょ。」
こうした副詞の使い方にもネイティブらしさが出ている。“distinctly”は“clearly”と同義である。
12. Rapunzel: Mother, I’m turning 18, and I wanted to ask…
「お母様、 私、18になるわ。だから お願いしたいことが・・・」
ここも「18歳になる」という表現を“turn”を使ってあらわしている是非とも真似たい表現だ。
13. Mother Gothel: I’m just teasing. You’re adorable.
「冗談よ。あなたはかわいいわね。」
日本語に比べて、英語には形容詞が多い。ここでも、“very attractive”と同じ意味を持つ“adorable”というオシャレな形容詞を用いている。
14. Rapunzel: I was hoping you would take me to see the floating lights.
「お母様が空に浮かぶ光を見に連れてってくれないかなって思ったの。」
ここでは、“take + 人 + 場所”の構文をマスターしたい。大リーグ (MLB)の試合で聴かれる歌に“take me out to the ball game”「私を野球に連れて行って」でも同様の構文が使われている。
15. Rapunzel: And I can’t help but feel like they’re meant for me.
「私、あの光が私のためだって感じざるをえないの…」
1年に1回、それも彼女の誕生日に空に広がる光に想いを馳せるラプンツェルがこう言う。“cannot help but…”のイディオムは「~せずにはいられない」の意味で使われ、また“be meant”も「~になる運命」や「~を意図されている」という形で訳す。なので、“They are meant for each other.”であれば、「お似合いだ」といった意味になる。
『塔の上のラプンツェル』で学ぶ英語表現15フレーズ まとめ
いかがだったでしょうか。 映画ですから、まずは鑑賞に徹して一度通して見てみましょう。その上で、細かい表現を1つ1つ確認していくと良いと思います。ラプンツェルとマザー・ゴーテルの関係、そして、ライダーとの行方など、見どころも多く、非常に面白く描かれていると思います。ディズニー映画は他にもすぐれた作品が数多くありますから、お気に入りの作品を見つけてみるのも良いですね。
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