
オーストラリア全土の英語教育機関のうち約88%が加入するEnglish Australia。English AustraliaのCEO(代表)にワールドアベニューのCEO(代表取締役社長)がインタビューをさせていただきました。
これからオーストラリアへワーキングホリデーや語学留学に飛び立つ留学生には必見のインタビューです。

English Australia(イングリッシュ・オーストラリア)は、オーストラリアの英語教育を様々な分野にわたって審査し、教育の質を保つために設立された機関です。オーストラリア全土の120校以上のメンバーカレッジを代表し、生徒と講師の両方に質の提供を行っております。
公式ホームページ

留学事業を始めて20年以上の老舗留学専門コンサルティング会社です。
喋れる様になりたい!と願うお客様の声に答えるべく、語学学校を設立したり、海外で就職したい!と願うお客様の声を形にするべく、海外就職サポートプログラムを開発したりと、皆様からの「声」や「思い」を形にすることで、大きく成長することができております。留学は「ゴール」でも、ただの「経験」で終わらせるものでもありません。未来につなげるSTEPとなるよう、個人では広げ切れない可能性をサポートさせて頂きます。
公式ホームページ
対談している人たちのプロフィール

Brett Blacker
English Australia CEO
▪International Education Association of Australia (IEAA)
▪The University of Newcastle
▪Mondial Assistance (Allianz Global Assistance)

松久保朱美
株式会社ワールドアベニュー代表取締役
▪オーストラリアボンド大学大学院経営学修士(MBA)
(Master of Business Administration / Bond University)
▪PADI IDC Staff Instructor
▪TOEIC Proctor (TOEIC公式テスト監督官)
▪All About「オーストラリア」ガイドとして執筆中
代表からのメッセージはこちら
English AustraliaのCEOから日本の留学生へのメッセージ
オーストラリア英語教育機関English AustraliaとワールドアベニューのCEO対談
日本人留学生に関する現状把握
日本人留学生のマーケットは、2004年-2009年にかけて大きな変化と共に伸びていきました。現在は少し苦戦している様に感じますがどの様にお考えでしょうか。
今はまだ日本の状況はあまり良くないですよね。
それでも日本は大事なマーケットです。学生、ワーキングホリデー、観光のどれも大事ですが、特に学生以外のビザの人たちに注目していますね。私たちの見解ではワーキングホリデーの人数が減少し、学生の人数が増加していると認識しております。ワールドアベニューから見た日本のマーケットに対してのご意見を聞かせていただけませんでしょうか。
同じ様な状況でしょうか。
はい、ワールドアベニューでは、もちろんワーキングホリデーの人達もそうですが、特に学生ビザなどの長期滞在者に注力しております。
理由として、昔はワーキングホリデーの留学生は、語学学校に通うのが普通でしたが、現在は、仕事や観光がメインで、あまり勉強目的で渡豪されないイメージがあります。また、日本のマーケットはビザの規制に影響されにくいと感じています。
それは私も感じております。先日English Language Intensive Courses for Overseas Student(ELICOS)の質の向上のために、全世界の学生調査を教育省の代わりにEnglish Australiaが行いました。5月に共有予定ですが、日本が学生ビザ市場で7位、観光ビザ市場で2位と、両方合わせてもオーストラリアにとって非常に重要な国となっています。ちなみにこの間キャンベラで幹部会議があったのですが、そこに日本大使館の方が数人参加しておりました。
私がパースにいた時に関わっていた方も幹部会議に出ていたと思います。
はい、出ておりました。私も大学を中心とした教育機関などで働きましたが、色々なところで一緒に働いた人が今ではEnglish Australiaの幹部として出席されております。
今回は、留学生の話だけでなく、日本の先生の教育プログラムなどについて話をしてきました。
日本では、数年後から小学校での英語教育が義務化されますしね。
はい、日本の英語教育にも貢献していきたいと思います。そのためにもEnglish Australiaは、大使館、ワールドアベニューを含めた認定エージェントを中心に協力し合っていく必要があると思います。
教育マーケットで一番大事なのは、学校とエージェントが協力することですもんね。
その通りです。私もこの語学学校パートナープログラムを2014年から始めて本当に良かったなと感じます。ワールドアベニューは最初の50社のエージェントの中に入っていたと思うのですが、今ではワールドアベニューを含めたくさんの優れたエージェントとお仕事をする機会があります。優れたエージェントと一緒にしっかりとCode of Practiceを遵守していきながらエージェントの仕組みをもっと良くしていきたいと思います。
これからもっと日本のエージェントは増えていってほしいですか?
いや、そうは思わないです。English Australiaはエージェントとの関係性を広げることが目的ではありません。私達は、リファレンスチェックを通じて、質や評判を非常に重要視しています。
それは非常に重要ですね。なんでもかんでも数を増やしても意味がないですもんね。
はい、これからも質にこだわって、今のパートナー達と仕事をしていきたいと思います。
English Australiaがエージェントに求めること
エージェントに求められる役割は何でしょうか。

(※ English Australia スタッフ)
学生の行きたいところや悩んでいるところをしっかりと受け入れてあげ、正しい道を提供してあげることが重要だと思います。私たちに連絡があったときも東京だったら東京、タイだったらタイのパートナーエージェントに直接足を運んで説明を受けられるようにしていきたいと思っています。
English Australiaが定めている3つの大事なポイントは、
1.Recognizing 量ではなく、質を重視しているかどうか
2.Supporting 最新の情報や統計を使って、学校選びのサポートをしているかどうか
3.Promoting 将来的な成長があるかどうか
大事なポイントを定めた理由として、今はEnglish Australiaのパートナー契約をしていないところで、いくつかのエージェントはルールを破ってビジネスをしているところがあるからです。学生ビザを持っている学生に適用されるTuition Protection Service(TPS)の様に全生徒にしっかりとしたサポートが届き渡る様にしないといけないと思っています。
質を保つことにフォーカスすることにより、このロゴが使われているところは、質が担保された教育機関ということを意味します。
毎年たくさんのエージェントから申請書を提出していただいておりますが、質や評判が十分なレベルに達していないエージェントは、残念ながらパートナー契約はお断りさせていただいております。
過去に語学学校のG校が閉鎖した例がありましたね。
そうですね、そこで問題が起きてから、正式にTPSの制度が作られました。
規定の授業が提供できないときに授業料が返金され、学生を守るこの制度は非常に重要だと思います。これは今後もエージェントと教育機関と協力し合い、学生の皆さんを守れるようにしていきたいです。
English Australiaと教育機関の関係について
オーストラリアの教育機関との提携も今後頻繁に増やしていく予定でしょうか?
既に現時点で120以上の学校と提携しており、基本的に留学生の88%が提携している学校に入学しています。オーストラリアの教育機関からもたくさんの提携の申請をいただきますが、許可していない学校もあります。評価基準に満たしているかどうか、同じく質と評価を重要視して選ばせていただいております。どこでも受け付ける様な団体にはならないというコンセプトがあります。
English Australiaは学校の評価をされていると思うのですが、English Australiaが評価しているポイントとNEASが評価しているポイントでどういった違いがあるのでしょうか。

実はNEASは以前English Australiaの一部でした。
English Australiaは、教育業界全体をメインに動いており、カリキュラムに手を加える様な働きをしています。その一方で、NEASは学校の授業をメインに授業内容や先生に関して評価をするといった感じで2つに切り分けています。
現在は2つの異なった組織で、ASQAやTEQSAを通じて、評価基準や道徳基準を満たしているかどうか確認をしています。
※ ASQA Australian Skills Quality Authority: 専門学校や語学学校を認可する団体
※TEQSA Tertiary Education Quality Standards Agency: 高等教育(TAFE、大学、大学院を含む)を認可する団体
English Australiaの今後の活動について
English Australiaは、政府機関としてやっているわけではないですよね?

はい、今はメンバーシップの人達からお金をいただいており、Non-Profit Organization(NPO)として活動しています。いくつかのプロジェクトに関しては、政府から援助をいただき、行っています。全てのプロジェクトを請け負うのではなく、第一に留学生目線に立ち、留学生が満足できる教育機関とのプロジェクトのみ受けています。
2月にはボンダイビーチで、世界的にも大きい英語の授業をEnglish Australiaがお手伝いしました。約3,000人以上の生徒と27校の英語学校が参加し、色々なメディアにも取り上げてもらいました。
今後の留学市場の発展に際して、ビザの規制は緩和されないのでしょうか。例えば、ワーキングホリデービザの生徒の場合、最長17週間までの就学が認められていますが、他国のように24週間まで伸ばすという意見とかはないのでしょうか。
ビザの条件の見直しなどに関する意見は出ております。より簡単なビザのフレームワークなども考えられており、よりオープンな規制になっていくとは思います。最初に考えられるのは学生ビザで、その後、ワーキングホリデーや観光ビザなどの比較的短期間のビザの議論になっていくと思います。
本日は対談ありがとうございました!
詳しいお話をありがとうございました。最後の質問とさせていただきたいのですが、English Australiaはこれからどこを目指していくのでしょうか。

本日お話した3つが大きなポイントで、
1つは、パートナーエージェントとの強化を一番に考えており、English Australiaが色々なネットワークを使って、集めたデータをパートナーエージェンシーに公開し、留学生により良い選択ができる様に努めていきたいと思います。
2つ目に、先生の教育を強めていきます。現在学校で教えている先生の指導スキル向上とこの前の会議であった様な海外の英語の先生のスキル向上の両軸で考えております。
最後に、これからは新たに政府と協力をして、色々なプロジェクトをやっていこうと考えています。
Comments
関連記事もどうぞ
「海外留学」
のことなら何でもご相談下さい
ワールドアベニューでは、世界各国の海外留学プログラムをご紹介するだけでなく、海外教育機関と協力し、ワールドアベニュー限定プログラムを提供しています。興味をお持ちいただけた方は、まずはお気軽にご相談ください。